【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 第18回 危機・安全管理の指導力3

施設・設備の現状確認を
○安全点検および危険箇所の修理

学校は児童生徒の学習や生活の場所であるとともに、施設・設備の開放により、多くの地域の方々も活用している。そのため校長は、施設・設備が安全な状態で効果的にその目的を果たし、常に使用に耐えうる状況が保たれるように管理しなくてはならない。

学校の施設・設備の中には、安全・衛生上、特に注意しなくてはならない場所が多くある。最近の事故例では、遊具の腐蝕・破損やサッカーゴールの転倒による事故、プールの排水口での事故等々、施設・設備の不具合からさまざまな事故が発生している。

校長はまず、学校の施設・設備を安全で効果的に使用していくためには学校施設台帳、備品管理簿等の確認だけでなく、現状確認を必ず行う。そして、毎月1回の全校一斉安全点検の実施だけでなく、「毎日が安全点検日」であるとの共通理解と保守点検を校内組織に位置づけて、確実に実施するよう管理監督する必要がある。そして、児童生徒が事故を起こす要因となる施設・設備を早期に発見して、修繕や撤去など的確・迅速な措置を行い、危険をすみやかになくすようにしなくてはならない。また万が一事故が起こったときの適切な対応や安全な処置ができるようにしておかなくてはならない。

安全点検の際は、事故が起こるかもしれないという観点から、例えば、遊具については、手で触れたり、乗ってみたり、回してみたり、揺すってみたりなど、安全・安心を確認するように指導する。すべての箇所で遊具の例と同じように、おざなりでない厳しい点検をするように指導しなくてはならない。点検に甘さがあってはならない。児童生徒の命を守る気持ちで点検する基本姿勢が大切である。

学校保健安全法第二十七条(学校安全計画の策定等)学校においては、児童生徒等の安全の確保を図るため、当該学校の施設及び設備の安全点検、児童生徒等に対する通学を含め学校生活その他の日常生活における安全に関する指導、職員の研修その他学校にける安全に関する事項について計画を策定し、これを実施しなければならない。
第二十八条(学校環境の安全の確保)校長は、当該学校の施設又は設備について児童生徒等の安全の確保を図る上で支障となる事項があると認めた場合には、遅滞なく、その改善を図るために必要な措置を講じ、又は当該措置を講ずることができないときは、当該学校の設置者に対し、その旨を申し出るものとする。
○特に注意すべき場所の管理

理科や家庭科の実験・実習による事故などが学習活動の中で起きている。予備実験・予備実習などで危険回避のためのチェックを十分行うように指導したい。また理科準備室、保健室に保管されたさまざまな薬品、家庭科室には包丁等調理器具、ガス器具等が保管されている。部屋の施錠はもちろん、薬品の現在量の確認、保管場所、薬品の廃液処理、危険を伴う器具の安全確認と管理をしていく指導は欠かせない。

その他、防火シャッターの定期的な検査、非常口の安全確認等々、挙げたらきりがないほど学校には事故につながる危険性があるものが多くある。しかも、児童生徒の予期しない行動による事故も、毎年のように起きている。常に、全職員に「事故が起きるかもしれない」という危機管理意識を持たせて、危機回避の方策を講じて対応しなければならない。それらを実効性のあるものとしていけるのは、校長の指導力にかかっている。

○管理担当者を指導する

年度当初、施設・設備の直接的な管理担当教職員を適切に定め、表示して危機管理意識を高める取り組みが大切である。朝の打ち合わせ等で事故が起きないように、また他校での事故等を挙げて継続的に注意喚起をし、指導することが必要である。
事故では、予期せず、何が起きるかわからない。日頃から危機管理意識を持つように、繰り返し指導していく必要がある。

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