【連載】活躍する退職校長会(6)広島市退職校長会

支援者リスト作り活用を促す
地域の子供たちと交流する支援者
地域の子供たちと交流する支援者
1.広島市退職校長会の沿革

本会は、平成2年に広島県退職校長会から分離独立して結成した組織です。会の目的は、会員相互の親交と福祉増進を図るとともに、会員の研修および教育の振興に寄与することにあります。

会員は、広島市に在住または広島市公立小・中学校の退職校長で、この会の趣旨に賛同した者によって構成されます。会員は、現在、652人です。

全体組織としては、会長、顧問(3人)、監査(2人)を置いています。組織の運営は、本部役員会、代表者会、区会(9区会)、委員会(5委員会)によって行っています。「本部役員会」は、会長、副会長(5人)、事務局および幹事(5人)で構成しています。「代表者会」は、本部役員(12人)、区会長(9人)、委員長(5人)で構成し、総会に次ぐ決議機関として位置づけています。

9つの区会から成っており、その活動は、退職校長会の活動方針を具現する場となっています。各区会では現職校長会と地区懇談・懇親会を開催するなどの行事を行って連携を深め、学校などへの教育支援や教育関係行事への協力・参加をしています。

委員会は、教育支援、広報、福祉、研修および叙勲の5つを設け、各区から選出された委員で構成されています。

2.退職校長会活動の組織化

ここでは、教育支援委員会の活動と実践について紹介します。

本会において教育振興に寄与するための教育支援活動は、教育支援委員会(委員数18人)を中心に計画・実施されています。年に4回開催する委員会では、基本計画や支援活動内容の確認、アンケート用紙作成・配付、実践のまとめなどを協議したり、各区の活動状況などをもとに交流したりしています。

(1)教育支援活動の基本姿勢
(1)教育委員会・教育関係諸機関と連携して活動する(2)教育関係諸機関などの要請・依頼に基づいて行動する(3)ボランティア活動を旨とした活動をする(4)支援の立場に徹した活動をする(5)学校・諸機関との人間関係の確立に努める。

(2)教育支援活動の内容(支援項目)
(1)各種の講師としての支援活動(2)家庭教育の支援活動(3)特別支援教育の支援活動(4)生徒指導の支援活動(5)教科領域の支援活動(6)趣味・特技を生かしての支援活動(7)その他の支援活動。

(3)支援者リスト作成・配付
偶数年度に、全会員に「支援依頼書」「回答用紙」を配付、回収し、支援項目ごとにリストを作成します。リストには支援内容、支援者名、連絡先が記されています。各区委員は、該当区の幼稚園、小学校、中学校、公民館に赴き、支援者リストを配付し、活用されるよう趣旨説明を行っています。

(4)学校などの要請に応えた教育支援活動
奇数年度ごとに実践事例集を発行しています。その中から、活動名のいくつかを列挙します。
▽特別支援教育にかかわる研修会▽放課後の教育支援▽書くことは自己表現▽科学工作▽カレンダーを作ろう▽チャレンジ工作教室▽体育武道(剣道)授業のT・T▽子ども囲碁教室▽古はがきで楽しく遊ぶ▽モーターで動く車づくり▽農作物の栽培支援▽黒瀬川自然観察会▽地域盆踊り活性化のために▽本を通して心に栄養を▽音楽活動▽夏休み学習教室▽昔の遊び▽登下校の見守り▽平和教育に参加しての証言等など(教育支援活動実践事例集・第6・7集から)。

3.支援活動のさらなる充実を目指して

平成26年度の教育支援活動の実績は、年間延べ900回となっており、会員による学校や地域への支援活動は好評を得ています。それは、(1)支援活動を組織化し、支援窓口を設置している(2)支援のネットワークづくりをしている(3)支援者リストを整備しているのが大きな要因であり、支援者自身が個人的な活動ではなく、退職校長会の一員として自覚を持って行動しているからだと捉えています。

文科省は今年1月に、『「次世代の学校・地域」創生プラン』を策定しました。その中において、地域学校協働活動を推進することとしています。退職校長会の組織支援活動は、これからますます重要視されるものと思います。

今年度、学校現場はどのような支援を必要としているのか、その実情を把握するために、広島市全小・中学校長へのアンケートを計画しています。学校や地域の応援団として、現場のニーズに対応できる活動を展開していくためにも、広島市教育委員会や学校・地域との連携を深め、教育支援活動のさらなる充実を目指していきたいと考えています。  (担当・吉岡正彦)

 

〈訂正〉タイトルに「広島県退職校長会」とあったのは「広島市退職校長会」の誤りでした。(2016.9.27)