【連載】学校管理職の危機マネジメント⑦ 10月 苦情・難題対応の基本

教育新聞論説委員 寺崎千秋

 

学校には多種多彩な苦情や意見が寄せられる。時に無理難題を押しつけられ、鬼のような顔をして睨み付けられたり怒鳴りつけられたりする場合もあろう。そんなときでも頭はクールにして対応する必要がある。一緒になって興奮し、売り言葉に買い言葉で応じたり、一時の感情で言わずもがなの言葉を発してしまったりして、取り返しのつかない事態になることは避けなくてはならない。そのため、いくつかの状況を想定しておこう。

まず大切なのは、どのような問題であっても相手の話を「受け止める」ことである。話をよく聞いて主訴の内容を具体的に把握する。初めにボタンを掛け違えると、後々まで解決が長引き苦労することになる。できれば副校長や主幹・主任を同席させ、一緒に聞きながら記録を取らせるようにし、それをもとに主訴の内容を確認し合うようにする。

次に、主訴が理解できたらこれにどう対応するかを判断する。おおむね三つ考えられる。一つは「受け入れる」こと。二つは「受け流す」こと。三つは「跳ね返す」ことである。

「受け入れる」ことは、訴えの内容が妥当・正当と判断できる場合である。学校としてきちんと調べ、責任をもって対応することを約束する。

「受け流す」とは、訴えを聞いてもらえば気が済み取り立てて具体的な対応を求めてはいない場合である。ご意見をいただいたことに丁寧に感謝の意を伝え、学校としてはその後の参考にする。

「跳ね返す」とは、意見・訴えが妥当性や正当性を欠いている、理不尽な要望であると判断する場合である。その場合、跳ね返す根拠を明確にすることが必要である。場合によっては、教育委員会等の関係機関とも連携することが必要となる。この判断・決断を迅速かつ的確に行うのが校長である。

無理難題を投げかける人々の多くは過去、学校・教師に対するよい思い出がない、むしろ嫌な思い出や憎しみを抱くような経験をしている場合も多く、学校・教師に対して寛容ではない。こうしたことも頭のどこかに入れておくことが必要である。

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