【連載】活躍する退職校長会(7)東京都退職校長会

都からの委託事業を検討した「第1回外部人材活用連絡会」
都からの委託事業を検討した「第1回外部人材活用連絡会」

教育支援の歩みに手応え
1.全国組織結成に貢献した先達

東京都退職校長会は、江戸随一の行楽地の景観と風情を今に伝える不忍池の一角、文京区湯島に事務所があります。特に、幕末・明治以後は、多くの文化人・小説家が居を構えて活動した地です。

さて、本会は、親睦と互助、生涯学習の推進、教育支援活動の三本の矢を本会の目的とし、全都44支部3、500人の会員で組織されています。会の歴史は古く、昭和28年に千代田会として発足、昭和42年に東京都退職校長会と改名、平成25年に創立60周年記念式典を挙行しました。この間、初代会長の宮内与三郎氏が本会発足10年後に、全国連合退職校長会の設立準備委員会の指揮を執り、83歳にして全国の初代会長に就任し、連合体組織の結成にリーダーシップを発揮されたことは本会の名誉であり、特筆すべき足跡であります。

2.綱領・会歌・会章の誕生と経緯

本会は、創立60周年記念を契機に、綱領、会歌、会章が制定され、記念式典で披露されました。

ここに、平成25年に制定された東京都退職校長会綱領を具体的に紹介します。

「われらは、東京都退職校長会の歴史と伝統を継承し、新しい時代を見据えた東京の教育に期待すると共に、会員の英知と信念のもと組織のさらなる発展を誓い、ここに綱領を制定する」

1 われらは 国際都市東京の教育の振興に寄与する
1 われらは 会員の親睦を深め 互助の充実に努める
1 われらは 会員の生涯学習を推進し、生き甲斐づくりに貢献する
1 われらは 会員の居住する地域の教育・文化の向上に尽力する
1 われらは 全国連合退職校長会並びに関係諸団体と連携し 本会の発展を図る

この綱領作成の機軸は、本会発足当時の教育潮流、戦後の教育施策の経緯、東京都教育ビジョン等を参考にしたものです。特に、この組織を創った先輩、諸兄の先見性と刻苦勉励に敬意を表し、創立当時の理念に学び、「伝統の継承」に重点をおきました。また、本会が未来を創造する組織であることを願い、「新しい時代を見据えた東京の教育」と会員の強い絆を表しました。

これからも国際都市であり続ける東京、すべての会員がさらなる発展に寄与することをこの綱領で誓ったのです。今では、本部並びに各支部の会合の度に、会員による綱領の唱和と「……伸び行く退職校長会」と元気に会歌斉唱が響きます。

3.都教委と2つの委託事業を契約

本会は、「教育庁人材バンク事業運営に伴う相談・普及広報業務」と「採用前実践的指導力養成講座事業」の2つの事業を都教委と委託契約を結び、推進しています。

6年目の教育庁人材バンク事業は、学校の課題が複雑化・多様化する状況に対応するため、外部人材を供給し、学校がより教育活動に専念できる環境づくりを目的とし、業務は、相談・普及業務、登録者育成に関する業務、外部人材活用連絡会開催の3つです。

この業務に対して本会から全都10地域50地区に業務従事者(アドバイザ—)53人と20大学に20人の業務従事者(退職校長)を派遣しています。

採用後の教員としての職務が円滑にできるように、学級経営等に必要な実践的指導力を身に付けるのを目的に始められた「採用前実践的導力養成講座」にも貢献しています。平成27年度実績で講師(退職校長)461人、小・中・高校・特別支援校の受講生(採用予定者)1629人、協力校延べ224校がこの事業に参画し、それぞれが成果を上げています。この都教委、受講生、協力校、退職校長会の四者が連携する画期的事業は、今年で4年目を迎え、綿密な企画とさらなる効果が期待されます。

おわりに、来る2020年の東京オリンピック・パラリンピックを視野に、会員の経験と才知を結集して、国際都市東京における教育の振興に寄与する所存であります。

(担当・多田丈夫)

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