【連載】カリキュラム・マネジメントとチーム学校の連動 第4回 決定システムでスピード感

高知県教育センター若年教員研修アドバイザー 西留安雄

 

元勤務校の学校評価に、「学校は多忙で子供のノートを見る時間がない」「以前より教師の事務が増えている」「生徒指導をする機会が多くゆとりがないので、カウンセラーが欲しい」という記述があった。分析をすると、肝心な学校組織が多忙になっている実態に気付いていないのが分かった。

そこで、校務一役を1人で担当する組織に変えた。事案は部会提案ではなく個人提案のため、従来の教務部会等の各種部会、運動会委員会等の会議の削減ができた。職員一人ひとりに権限委譲を行ったため、学校貢献意欲も出てきた。教師は会議がない分、休み時間や放課後に子供と遊んだり、補習をしたりするようになった。「教師は子供の傍を離れない」。本来の学校の姿に戻れた。

若手教師にも仕事を任せ、責任のある一役を担当させた。新採2年目の体育主任が運動会を動かした。新採3年目が研究主任にもなった。当初は、全くの手探り状態であったが、管理職が指導して職務を遂行させた。若手教師は、大変だと感じたときもあったようだが、「抜てきされた」ことに感謝していた。重要な仕事を任され、学校を動かすことの醍醐味を実感したようだ。

学校の多くの事案は、「担当者↓月1回の各種委員会↓企画会議↓職員会議」というラインにより、職員の総意で決定する。毎年、あまり変わらない内容を討議している。そのため、校長の経営方針が浸透しきれない、決定に時間がかかる等の課題があった。

そこで、事案決定システムを構築した。事案は、教育活動直後に行う立ったままのワークショップで担当者が改善策を聞き取る。「担当者の起案→主任教諭→主幹教諭→副校長→校長」のラインで決裁する。事案決定システムが確立したため、校長の知らない文書が独り歩きするようなことはなくなった。スピード決裁できる等の学校常識も出来上がった。チーム学校では、担当者に権限委譲や事案決定をさせるのも重要だ。学校の意思決定ラインが見事に構築できるようになる。

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