【連載】国際バカロレアを知るために 第32回 活発化する教員の養成

都留文科大学特任教授 武蔵野大学教育学部特任教授
リンデンホールスクール中高学部校長 大迫弘和

 

2020年までにIB校を200校以上に増やすことを国の施策として進めることが決まった13年の段階で、その施策を実現するために「教員養成」が必要であることが認識されていました。その関連でIBに関わる外国人教員については14年6月に文科省が「特別免許状の授与に係る教育職員検定等に関する指針」を示し、以前より特免が取りやすくなっています。しかしIB教育に関わる日本人教員の養成については、これからいろいろなことを進めていかなければなりません。

その中で来年4月に都留文科大学が開設する『国際教育学科』は注目すべきものです。私自身その準備段階から関わっていますので手前味噌と思われるかもしれませんが、IB教員養成という文脈において、この『国際教育学科』は非常に重要な役割を果たしていくと考えます。『国際教育学科』は1学年40人の学生に対してIB Universityとして以下の授業を日英バイリンガルで提供しIB教員の養成を進めます。

「Introduction to IB Education」「Approaches to Teaching and Learning」「Reflection and Assessment」「Integrated Learning and Teaching」「PYP Curriculum and Planning」などの13講義です。

私は「Introduction to IB Education」「Approaches to Teaching and Learning」の2講義を担当しますが、40人の学生を2つに分け、授業は20人の学生に対して行うことになっています。またこれらのIBに直接関係する授業以外に「グローバルスタディー」「共創インターンシップ」と名付けられたカリキュラムや2年次後期の北欧の教育系大学への留学などが用意されています。

武蔵野大学教育学部の「国際教員養成コース」も同じく17年4月にスタートします。この「国際教員養成コース」はIB教員養成に特化するものではなく、グローバル教育に対応できるスキルと国際的視野を持った教員の育成を掲げています。そのような方向性も非常に参考になるものです。同一法人内の千代田女学園(現在DP候補校)および18年4月開校予定の「千代田インターナショナルスクール東京(CHIST)」で学生がインターンシップを行うといったプログラムも用意されています。

このようにこれまでの教員養成法では育たなかった教員を育てる動きが活発になってきています。現在の「教育職員免許法」では「大学において修得することを必要とする最低単位数」が「教科に関する科目」「教職に関する科目」「教科又は教職に関する科目」の3カテゴリーで定められていますが、教師を目指す大学生からは「今受けている授業ではこれからの教員に必要とされている力が身に付くようには思えない」といった切実な声が上がっています。そのような声に、私たちは真剣に耳を傾けなければならないときが来ていると思うのです。

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