【連載】若手を育てる学校経営マネジメント 第5回 職員夕会を人材育成の機会に

明星大学教育学部特任准教授 深井薫

 

エコプロダクツの参加
エコプロダクツの参加

近頃は、授業時間や、児童との関わりを確保するために、職員の打ち合わせを夕方に行うところが増えてきた。パソコンの普及とともに、連絡事項をメールで済ませてしまうこともあるが、教職員が顔を合わせて1日を振り返ってみることも大事にしたい。ベテランが若手に遠慮して教えなかったり、若手も先輩教員に聞こうとしなかったりしている現状も見かける。

教員は職人的なところがあり、身に付けた技術は貴重な教育的財産である。その財産が次世代に伝わらなくなってきており、大変残念である。

そこで、夕会では、もろもろの事務連絡のほかに、その日に起きた生活指導案件等で全員が共通理解しておきたい内容や、保護者対応の秘訣や学級事務など、今までは、先輩教員から日常的に教えてもらっていたことをワンポイントアドバイスとして、管理職から口頭や印刷物で全員に周知を図った。以下、2点、例を挙げる。

例年、学年当初には、週の指導計画、いわゆる週案について、先輩教員の参考にすべき週案を増し刷りして配布した。毎時間記入する内容、指導の記録や、会議の記録等記入の仕方を伝えた。若手にとっては何が重要かを確実に理解させたい。週案の大事な点を確実に押さえることが、逆にベテランへの刺激にもなっている。

私が若いころは、先輩の教員から、通知票の所見欄の書き方について、教えてもらうことができた。私たちが先輩から受け継いだ財産とともに、皆の知恵を教員に継承したいと思う。書物も参考にしながら、教員の通知票下書きの中から、担任としての教育観が保護者に伝わる表現、児童の具体的なよい言動に価値付けをしている表現を集めた。児童に寄り添った表現、前向きな表現、巧みな表現なども毎年収集して、通知表を作成するころに印刷して配布していた。児童の自己肯定感を高め、保護者も学校の方針に沿って家庭で児童と関われるようにし、学校、家庭が協力して児童を育てていく機会としたい。

これを行うことにより、学級経営上教員としての児童の見方が温かいものとなり、保護者との連携を図ることができる。

以上、職員夕会での人材育成について記した。多忙さの中で、ベテランや副校長が目配りできない事柄について校長として課題を見抜き、指導する。日々の営みの中で、これだけはというポイントについて教員に周知することによって、若手はもちろん、中堅、ベテランにも自覚を促す機会として活用できると考える。

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