【連載】学校経営“旬”の課題「教職研修」岡本編集長の3分解説 第6回 若手教員育成のポイント

学校現場に若い教員が多くなっています。その若手の「育成」にスポットを当ててみたいと思います。つい言いがちなあのひと言。

(1)「最近の若手は……」

年を重ねると、次第に誰しも自分が若手であった頃のことを忘れてしまうものです。どうしても今の自分の力量から見てしまい、若手への物足りなさを感じてしまいます。「最近の若手は……」とはよく聞かれますが、このフレーズは、大昔から常に言われ続けているのです。「後生畏るべし」——私自身の20代を省みても、今の社内外の20代編集者ほどのスマートな力量はとてもありませんでした。若手の可能性を大いに信じたいと思います。

(2)「若手は自分から聞いてこない」

そもそも若手は、「何が分からないのか、分からない」状態です。「今、何が起きているのか分からない」「何を聞いてよいのか分からない」。そうであるのなら、手を差し伸べるべきは、管理職、先輩です。また若手であっても教師ですから、授業の善し悪し、子供との関係づくりなどばかりに目が向きがちですが、実は事務処理面で時間をとられています。大学の教職課程で教えてもらえるわけではありません。年休のとり方が分からなかったから、とらなかったという先生もいるほど。意識的なフォローが必要です。

(3)「俺のときは……」

貴重な経験を語るときは、まず若手の現状を踏まえる必要があります。「何に困っているのか」を聞いたうえで、それに合致した経験談を伝えてください。同じ話ばかり、自慢話ばかりでは、若手の役に立ちません。

(4)「忙しいんだって」

忙しいのはもちろんです。その中で、若手を育成していかなければならないのなら、これまでの業務の見直しも同時に進めなければなりません。

そもそも「最近の若手は……」とくくること自体が、個々の教員に向き合う姿勢を損ねるものと言えます(出版社の企画にも問題あり……)。個々の教員により抱える課題が異なるのは、当然です。ラベリングの落とし穴も、自覚しなければなりません。

【岡本淳之】

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【『教職研修』12月号のヘッドライン】巻頭インタビューは武術研究家の甲野善紀氏。特集1は「教職員の”ホンネ”汲めていますか? 20代教職員とのかかわり方・育て方・活かし方」。若手覆面座談会でホンネを探る。特集2は「子どもが集まる、学びを広げる『学校図書館』への変身」。

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