【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 第24回 先頭に立つ管理職に必要な力

○人間力は接し方・チーム力を高める

校長・副校長(教頭)は、教育者としての自負と信念があれば包容力が増し、どんな事態に対応してもひるまないでいられる。また豊かな感性と識見は人を魅了し、漂わせる雰囲気が安心感を与える。人間力を磨くには、自分自身に欠けているものや分野(例えば芸術)などに関心を持ち、積極的に触れる努力が大切である。

日本シリーズ史上初対決の広島・日本ハム両チームの監督について、新聞で取り上げていた。先頭に立つ管理職に必要な人間力について、下記の内容を参考に考えてみたい。

広島の緒方孝市監督は現場一筋47歳、口下手。昨季、選手から「監督が何も話してくれない」との声が上がった。そのなかで今季、緒方監督は自ら選手に歩み寄って対話をした。中堅の選手から「今年の監督は若手を含め、すごく監督から話をしてくれるようになった」と変化を体感したと話している。

日本ハムの栗山英樹監督はキャスター経験者、55歳、冗舌。今季は、意図して選手に声をかける回数を減らした。「選手との距離が近くなっているから、離れなければバランスが取れない」とあえて距離を置いた。選手は自ら監督に声をかけ、起用をアピールするなど、今季は監督と選手という立場を超えた人間同士の信頼関係が自然に生まれた。

クライマックスシリーズ戦では、緒方監督は手堅く試合を運び、栗山監督は積極的に選手を動かした。日本シリーズは、2人の監督の采配と両チームの特色が存分に発揮され、盛り上がった。

○発信力・表現力を高める

校長、副校長(教頭)の発言は、公私を問わず重い。保護者や教職員、児童生徒は、その発する一言一言に校長・副校長(教頭)の人となりを嗅ぎ分け、信頼に足る管理職であるか否かを判断する。ゆえに、校長・副校長(教頭)は、変化の時代に的確に対応できるよう、常に新たな知識を吸収し、自らを高める教育観に裏打ちされた、学校、教職員、児童生徒の現状を反映している発言(発信)を心がけたい。

発言(発信)に憶病になり、守りの姿勢になると、教育活動は縮小する。あくまでも校長、副校長(教頭)は、明るく自信に満ちた雰囲気で、熱い思いを発信する必要がある。

さまざまな学校行事や保護者会、地域のイベントや会合における挨拶、職員会議での訓示や指示伝達、指導生徒への講話や学校だよりでの発信など、未来を切り開く児童生徒を育てるためには、時代の最先端をいく管理職の発信力・表現力が必要である。

そのために、教育活動の質をどう高めていくか、方針や見通しを明確に発信し、「チーム学校」として地域・家庭・教職員が一つになって教育目標の実現や課題解決について、大いに議論し合い、管理職は積極的に発言し、表現力を高めることが大切である。

○指導力を高める

校長、・副校長(教頭)は、職員から頼りにされ、生徒指導、学習指導、保護者への対応、部活動指導、行事調整、組織のチームワークなどさまざまな相談が寄せられる。管理職はどのような相談を持ちかけられても、誠実に応え、解決の糸口を与えて、職員一人ひとりの意欲を喚起させ、職員の力を引き出し、活躍の場をつくることが、校長、副校長(教頭)の指導力といえる。

その指導力を高める要件として、調整力、教科指導などの専門性、法規とその適用に関する知識は欠かせない。また日々の管理職の職務に対しても研究心を持ち、地域、保護者、教職員、児童生徒と真摯に向き合うことも大切である。

校長、副校長(教頭)は指導力を発揮し、職員の意欲高揚を図る具体策として、職員一人ひとりの長所を見いだし、丁寧に時間をかけて、ひとまわりもふたまわりも大きく職員を育てる。また組織的、機能的な学校運営の推進力として、意欲のある若手を積極的に取り入れ、活躍の場をつくる必要もある。

校長、副校長(教頭)の言葉が職員のやる気を引き出し、職員を信頼することにより、職員に自信を与え、教育活動の質をさらに高めることができる。こうした校長、副校長(教頭)の姿勢が、職員を育てる人間力・発信力・指導力を高めることにつながる。

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