【連載】カリキュラム・マネジメントとチーム学校の連動 第7回 学び方の資料「まなブック」

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高知県教育センター若年教員研修アドバイザー 西留安雄

 

「まなブック」作成の背景になった子供主体の授業から考えてみよう。かつての勤務校でも教師中心の授業が多かった。分析すると、(1)教師は何を教え考えさせたらよいかが分かっていない(2)子供もどのように学べばよいか分かっていないなどであった。

そこで、目指す授業像について教師間で一つの結論を出した。授業という集団の学びを通して友達の考えを聞き、自分の考えをまとめたり、知らないことを教わったり、みんなで新しい知識や学習方法を求めたりしていくことであった。こうした目指す授業像の中で出てきたのが「まなブック」である。

収録した「まなブック」には、(1)問題解決学習の流れ(2)学び合いの方法(3)学習言語スキル(4)振り返りの方法(5)各教科の学習方法(6)ノートの作り方などを入れた。教師間で確認したのは、(1)全教科・全領域で問題解決型の指導方法をとる(2)学習指導案に「まなブック」の使用箇所を記入する(3)単元の開始時に子供と学習の進め方を確認することなどであった。

使用した教師の反応は、問題解決の進め方が分かった、子供が持っているので授業を進めやすかったなどであった。

3回の全校集会で使用方法を子供たちに周知した。(1)常に机上に置く(2)学習の進め方が分からなくなったら「まなブック」を見る(3)問題解決学習の形で授業を自分たちで進めるなどだ。子供の振り返りには、「授業は自分たちで進めることが分かった」「学び方を教わり勉強が面白くなった」などの文があった。

保護者には、学校公開時に説明会を開いた。保護者からは、「家庭で子供たちに教える方法が分かる」「たくさんしゃべる先生が良いと思ってきたが、考えが変わった」という声が寄せられた。

中央教育審議会教育課程企画特別部会から出された配布資料に、「子供自身が学びの意義を理解し」と、子供側から記述されている文があった。子供の側に立つ記述に、とても好意をもった。学習指導要領の教科編を受けて教科書がある。だが、学習指導要領総則を受けての子供向けの資料はない。学び方の資料がないのだ。だから学校現場で作るしかない。私はそれを「まなブック」という形にした。

東京で作成した内容が、高知でさらにバージョンアップしている。高知県越知町教育員会のサイトを参考にしてほしい。

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