【連載】若手を育てる学校経営マネジメント 第8回 個別指導・自己申告と面接

地域の方を招いての6年生の箏・尺八体験
地域の方を招いての6年生の箏・尺八体験

明星大学教育学部特任准教授 深井薫

 

東京都では、各教員が毎年、自己申告書を作成する。これは、「目標を設定し、その目標をどこまで達成できたかを自己評価する制度」で、「自己理解を深めることを通じて、その職務遂行能力の開発向上を目指す」ものである。若手教員や中堅教員の実践力を高めるのに効果的である。

自己申告書は、教諭や主任教諭、主幹教諭等によって形式が違う。若手や中堅教員に的を絞って記す。

4月の当初面接で、若手教員には、学級経営と授業について、中堅教員は、主に学校運営についての目標を持たせ、1年間実践させる。学校経営上課題が見られる場合には個別具体的に指導し、解決に向けて道筋をともに考えていく。面接の前日までに、1時間授業観察を行い、現時点での優れた点や課題を把握しておく。併せて、前年度の自己申告書にも目を通しておく。

面接では、副校長も同席させ、意見を言わせ、管理職としての人材育成の力を付けていく。面接では、学校経営方針に沿いながら、昨年度の反省を基に、本人の目標を聞いていく。学級経営と、授業や生活指導等とは密接に結び付いているので、目標に合わせて方策が効果的であるか、また実践可能な内容かも十分話し合って決めていく。実践する上での注意点なども話し、校内の力のある教員に、常時助言してもらう機会もつくっていく。

9月の中間面接では、主に異動についての聴取を行うが、進捗状況を聞き、足りない点を指導することになる。その後の日々の授業観察や1時間の授業観察などを行いながら指導していく。育成上、他校に異動して職務遂行能力を高めていく必要がある場合は、教員の課題に合わせ、異動地区も考慮していく。

1月の最終面接では、1年間の実践で高まった点や、今後の課題を話し合う。自己に甘い教員もいるので、厳しく内省を促すようにする。児童のせいにせず、児童の実態に合わせ、自らの指導を改善して課題を解決していく力を付けさせたい。自己を振り返り、自分に気付き、内省させることによって、自己の実力を知り、来年度の目標を持たせる。教員はこの話し合いによって自分の現状を知り、業績評価の開示請求の必要もなく、意欲的に来年度への準備ができていく。

4月には、どの学年を担当しても、子供に寄り添い、学級集団と子供がより高まっていくよう、自己の課題に合わせて、学級経営や学校運営に努力し、新年度を開始することができるようにしたい。教員になった以上、一生学び続ける存在であってほしいと願っている。

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