【連載】カリキュラム・マネジメントとチーム学校の連動 第8回 運営組織に人材育成部を創設

高知県教育センター若年教員研修アドバイザー 西留安雄

 

m20161222_02これまでベテラン教師による若手教師の指導が行われてきた。しかし、若手教師に学校の全体像が見えにくかったり、組織人としての生き方が十分に身に付いていなかったりするなどの課題があった。元勤務校では、こうした課題を解決するため運営組織に「人材育成部」を創設した。教師としての生き方や服務の研修を推進する部署だ。社会で「当たり前」のことを「OJTノート」を使って学ぶ場とした。

人材育成部の創設で、若手教師を学校組織全体で育成する仕組みが整った。その組織が中心となり研修を行った。

まず、(1)一役一人制学校運営組織だ。元勤務校は、一役一人制の校務運営組織であった。若手教師にも重要な仕事を任せ、責任を持たせるようにした。当初は手探り状態だったが、管理職が指導し職務を遂行させた結果、十分すぎるくらいの職責を果たした。職務の重責に大変だと感じたようだが、「抜てきされたこと」に感謝していた。

次に(2)事案決定システムである。職員が提案する文書は、主任教諭・主幹教諭・副校長が審議する。職員は、審議の過程で起案文書が差し戻されたり、変更を求められたりする場合が度々あった。これにより、質の高い文書を作成できるようになった。

また(3)「ファースト会」も行った。人材育成部が担当し、若手教師を育成する研修会がファースト会である。校長、副校長、主幹教諭、人材育成担当者、初任者から6年次までの教師で構成した。毎週水曜日に研修を行った。内容は、授業技術、校務分掌、服務などとした。経験年数の近い者同士で交流したため、学ぶ意識が高かった。ファースト会で社会人としての生き方を学んだので、服務に関わる問題はほとんどなかった。

さらに(4)「ちょこっと塾」も行った。若手教師に国や東京都が主催する研修や先進的な研究を進める学校の研究会などに積極的に参加するよう促した。参加した研修会で学んだ内容をちょこっと塾で報告させた。カリキュラム・マネジメント研修会の報告、他校の授業研究会の報告などであった。勤務時間外で短時間でちょこっと行う自主研修であったが、内容が充実していたため、ほとんどの教師が参加した。若手教師にとっては、優れた研究実践について学ぶ機会となった。

人材育成部が学校の中核となる人材を輩出したのは、教員人生でうれしいことの一つであった。

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