【連載】活躍する退職校長会(12)秋田県退職校長会

「学校の応援団」を目指して
1.地域に即した独自の活動

研修大会で熱心に討議する会員
研修大会で熱心に討議する会員

秋田県退職校長会は、(1)県教育振興に寄与すること(2)豊かな生きがいを実現すること(3)会員相互の親睦・福祉増進を図ること(4)各教育機関・団体との連携を図ること——を基本方針にしています。全国的にみて少し遅い発足でしたが、平成30年度、50周年を迎えます。会員数は現在1704人(名誉会員・高校籍会員も含む)で、県内10郡市退職校長会で構成する連合体組織です。

したがって、各郡市は、県の基本方針のもと、それぞれの地域にあった特色ある独自の活動を展開していくこととしています。

2.研修大会と現職との交流に力入れる

県としての主な事業は、5月の総会、7月の各郡市会長・事務局長会議、10月の研修大会、年2回の会報(A4判、16ページ)発行です。特に「研修大会」では、毎回、2郡市からの「発表」に力点を置き、それに講演会と懇親会で構成しています。

今年度(第38回)の研修大会は、10月22日の開催でした。「発表」は、鹿角退職校長会からの「地域で子どもを育てる~バス図書館活動を通して~」と、由利本荘市退職校長会「地域おこしのささやかな試み~西滝沢子ども水辺協議会への関わりを通して~」の2題でした。いずれも、会員が所属する土地柄を生かしながらの子供たちや地域との関わりの紹介で、郷土に根ざした・郷土愛に充ち満ちた活動を展開し続けているもので、中には、NPO法人を立ち上げてさらなる活性化を図っている例もありました。

このことを、参考までに4年間の発表題でみてみると、24年度は、「日本三大松原・能代風の松原の歴史的なこと(保存活動にかかわって)」(能代山本)、「何故…何のため…巡礼を思い立ったのか(生き方を問う)」(横手)。25年度は、「化石と共に60年・気がつけば中継走者」(潟上南秋田)、「湯沢ジオパークと私(認定に努めて)」(湯沢雄勝)。26年度は、「美空ひばりの悲しい酒考(地域の人達と歌う・語る)」(大館北秋田)、「生きていくということは(太平山自然学習センター長をして)」(秋田)。昨年度は、「船越・地引き網漁の保存に尽くす」(男鹿)、「ペアレ大仙(地域文化活動拠点)の運営に携わる」(大曲仙北)でした。

これらからも、各郡市退職校長会が、子供たちや学校、地域の人たちとどのように関わりながら活動を展開しているかをうかがわせることと思います。

次に、本会がもう一つの力点としていることに「現職との交流」があります。これは、現職校長の悩みや問題を聞きながら忌避のない意見交換をし、解決の方向や方法、取り組み策等を探り出そうとするものです。ここでの本会員は、経験からの参考事項を述べる程度とし、あくまでも聞き役に徹しています。

これらの他にも、教育を語る会(横手)、教育ボランティア活動(湯沢雄勝)、地域行事「彰徳」交流(大曲仙北)、学校教育活動人材バンク(由利本荘にかほ)、コミュニティ・スクール(男鹿)等と関連した活動もしています。

いずれも、よき意味での「学校の応援団」となれるよう努めているところです。

3.「学力上位」を記録に

秋田県の小・中学生は、今年度も、全国学力・学習状況調査において10年連続上位の成績でした。それゆえか、他県からの教育視察などが続いています。しかし、本当に本県の良さや取り組みの本質を捉えていただけているのか、は疑問の残るところです。

第1回で上位となった翌春、東京近郊電車に「秋田に学べ」の広告が貼り出され、その反響に驚かされたものでしたが、その時の校長も、いまでは本会会員となって久しくなりました。

そこで、本会では、「学力上位維持をどのように考えたらいいか」(仮題)の主題のもと、過去十数年をさかのぼり、当時、校長として先頭に立って取り組んだ課題や授業実践などの実際をもう一度洗い出し、改めて記録として残すべく準備を進めているところです。そして、前述の本会50周年をめどに、本県教育の未来へ向けての提言にしたいものと考えています。

(担当・佐藤重義)

あなたへのお薦め

 
特集