【連載】若手を育てる学校経営マネジメント 第11回 個別指導・校外研修

明星大学教育学部特任准教授 深井薫

 

発表者の担任と子供たち
発表者の担任と子供たち

このシリーズも終わりに近づいてきた。前回までは、校内での研修について記してきた。校内での研修ももちろん重要である。校外の研修も、広い視野を持つために、若手教員にとっては大事にしたい。なぜなら、自分の未熟さを自覚し、教員としてさらに成長しようとする意欲を育成することが、長い教員生活にとってその教員の今後を決定するからである。

本人の家庭事情や希望も考慮しながら、公的機関の研修会に参加できるように配慮してきた。私は、東京都に勤務していたので、東京教師道場や研究員制度を積極的に活用した。また外部の私的研究会も紹介して、勉強の機会を作った。さらに、外部の研究会での研究発表も大いに活用し、発表の場を作ったり、知人から機会をいただいたりして育成した。本人がそれをチャンスとして自覚し、努力し、成長していく姿を見るのは、管理職冥利に尽きる。

ある学校で出会った若手教員を紹介したい。

初めて会ったときは、大変物静かで控えめな、あまり目立たない教員であった。しかし、校内では、ベテラン教員から教えを受けたり、中堅教員ともコミュニケーションしたりして、多くを学んでいった。家でも相当勉強しているように見受けられた。管理職の方針をよく理解し、学級経営を行っていた。児童にも温かく接し、学級は落ち着き、学級も充実したものになっていった。保護者からの相談にも熱心に応じ、信頼されていた。

校内でも若手とは思えないほどに充実した学級を作り、年々力をつけていく姿を見て頼もしく思い、学級経営研究会で発表の機会を作った。経験4年目ではあったが、学級経営に優れたベテラン教員とともに、学級経営研究会夏季研究会で「みんな大好きにこにこプロジェクト〜自分の居場所のある学級づくり〜」と題して発表した。

学級経営を学んでいる者として、学級経営も学校経営も、対象が児童か大人かの違いだけであって、学級や学校に一人ひとりの居場所があり、一人ひとりの力が十分に発揮できるように経営していくことが大事だと思っている。学級での授業は、教師と児童とのコラボレーションである。教師の学級経営力や授業力と児童の自覚や意欲、内省力が大きく影響する。学校経営も管理職の経営力とともに、教師が経営参画意識を持ち、自覚、意欲、内省力を持つことが大事である。

児童と同様、教師も、内省し、謙虚な心をもって意欲的に努力する教員が伸びていく。そのような教員に子供の教育を託したい。