【連載】カリキュラム・マネジメントとチーム学校の連動 第11回 板書やノートなどを工夫

黒板などでの提示工夫
黒板などでの提示工夫
高知県教育センター若年教員研修アドバイザー 西留安雄

 

全国学力・学習状況調査では、中央教育審議会で議論された「チーム学校」「ユニバーサルデザイン」を実践した学校ほどよい成果を上げていた。その半面、教師それぞれが違う授業展開・板書・ノート指導を行っている学校は、結果を出せなかった。そこで高知県津野町で進めている4種のユニバーサルデザインを勧めたい。

まず、(1)学習過程のユニバーサルデザインだ。(ア)問題提示段階で本時の学習課題に気付かせる。(イ)問いを持つ段階で自分で感じた疑問点や不明点・迷いを明らかにする。(ウ)問いの共有段階で解く内容を確認させる。課題の提示。(エ)自力解決段階で課題に対する答えを書く。(オ)集団解決段階で単純な意見集約と学習課題に迫る学び合い(考察)を行う。(カ)価値の共有段階でまとめを行う。(キ)振り返りを行う――などの7段階の学習過程だ。

次に、(2)板書のユニバーサルデザインである。学習過程が同じであれば、教科が違っても板書は似てくる。「課題」があれば、「まとめ」がある。「振り返り」はどの教科も行わなくてはならない。次期学習指導要領の示す「深い学び」は、考察や練り上げにあたる。こうした内容を構造的に板書すると混乱はしない。

さらに、(3)ノートのユニバーサルデザインが重要である。これまでの子供のノートは、「全員が同じ内容」を書くことが多かった。教師が主体的に板書をした内容を機械的に写していたからだ。これは「写す力」ではあっても、「思考力」が育つノートとはならない。ノートは、自分の考えだけでなく仲間の考え方を書くためにもある。「マイノート」だ。

また(4)見通しや振り返りのユニバーサルデザインも重要だ。「自力解決」で課題を解ける子供は黙々と解く。だが課題を解けない子や発達障害の子はどうすればよいのだろうか。そこで、全教科、課題が解けるかどうかの見通しを立てる策を講じるとよい。見通しを立てる際は、2段階手法を使う。問題(資料)が出されたら仲間と解き方の作戦を立てる。次に自力解決に入ったら、1分後には再度解けるかどうかを聞き、解けない子は仲間のところに聞きに行かせる方法等だ。

振り返りは、「分かったこと」「友から学んだこと」「新たにやってみたいこと」の3視点で書く方法とした。

教師全員で学び方のユニバーサルデザイン化を図ると、学力は必ず向上するので、ぜひ試してほしい。