【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 第33回 新年度に向けて

アクティブ・ラーニング
○アクティブ・ラーニングで授業が変わる

学習指導要領の改訂と本格実施が目前に迫っている。今次の改訂は、今までの反省の上に、「何を学ぶのか」だけではなく「どのように学ぶのか」を含めた改訂内容となっている。したがって、学び方を問い直し、その中心となる授業改善は各学校にとって、極めて大きく、重要な課題である。校長として、この取り組みへの指導力が問われている。

アクティブ・ラーニングは、高等教育分野での授業改善の方策として実施されてきたが、現在は、初等中等教育でもこの視点からの授業改善が求められている。児童生徒がより能動的に取り組む授業への変革ともいえよう。中教審教育課程部会で、児童生徒が受け身の学習ではなく、課題の発見・解決に向けた「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」への授業改善が必要と示された。

〇校長の指導のポイントは、とらえ方と取り組み方

(1)教師主導の授業では、「知識・理解」は身に付けることはできるが、「思考力・判断力・表現力」や「主体的に取り組む態度」等を十分に身に付けるのは難しい。

(2)アクティブ・ラーニングは、一方向型授業ではなく、双方向型授業であり、児童生徒の深い学びにつながる主体的・協働的な学びを生み出す。

(3)アクティブ・ラーニングには型はない。これを取り入れた授業の構築は、学校現場での工夫・改善による。そこで、校長の教職員への指導には次の点に留意したい。
(1)学習指導要領の改善の趣旨やねらいについて理解する時間と場を設定する(2)児童生徒の「本来的な学び」について教員の共通理解を図る(3)徹底した授業研究を実施する——などである。
それには、改善の視点(前述のもの)を明確にし、「指導案作成・P」—「授業実践・D」—「評価・チェック・C」—「改善授業・A」を通した全体や教科ごとの研修等を実施し、授業の質の向上を図る。

(4)先進的実践に学ぶ。積極的に先進校の実践に学ぶことも大事である。
(例)A小学校の取り組み
A小学校の取り組みは「主体的・協働的な学習」の実践、つまり「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」を目指し、国語科を中心に実践研究をしている。

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(第2学年の授業実践)

1.単元名「げきだん3組 こうえん会をひらこう!」。教材名「きつねのおきゃくさま」(K社)

2.単元の計画11時間扱い(国語10時間、図工1時間)

第1次/「こうえん会」を開くための学習の見通しを持つ(2時間)▽教師の手本により学習の見通しを持つ/学習計画をたてる▽物語のあらすじをとらえる。

第2次/劇の台本を作る(4時間)▽グループで役割音読をする。

第3次/上演方法を決め、グループで台本を読み直す(5時間)▽小道具を作り、劇の練習をする▽1年生に「こうえん会」を開く。3.授業の実際

(1)主体的な学びを支えるために見通しを持たせる。(第1次)
この学習は、劇台本を作り、下級生(1年生)に向けて上演するのが最終目標である。児童に学習の見通しを持たせたり、教師が作成した劇の台本を提示したりすることにより、児童の意欲を喚起し、早くやってみたいという気持ちにする。そこから学習に対する主体性が生まれる。

(2)主体的・協働的な学びにつなげる。(第2次、第3次)
下級生への上演の方法を考えながら教材文「きつねのおきゃくさま」を読み、物語を演じる台本をつくる。そして紙芝居、ペープサート、音読劇などの演じ方を考える。グループでの学習のため、多様な考えを持つ児童の交流の場となる。相談したり、教え合ったりするなどから、主体的・協働的な学びができるようになる。

また学習意欲を持続させ、深い学びにつながる。こうしたことより、能動的な学習はなににも増して児童生徒の学習の充足感を生む。

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