【連載】学校経営“旬”の課題「教職研修」岡本編集長の3分解説 第9回 中教審の学習指導要領答申

昨年12月21日に公表された中教審「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」を読みましたか。

243ページという大部なもの、読み通すのが困難な人は多いのでは……。そういうときは、ぜひ、とっかかりとして教育新聞や「教職研修」など、各教育媒体を参考にしてもらえればと思います。

答申自体の解説はそちらに譲るとして、今回は答申の実現に向けた課題について考えてみたいと思います。

当初「目玉がない」とも一部で言われていた今次改訂ですが、フタを開けてみれば、学習指導要領の構造(3月告示にどんな学習指導要領が出るか楽しみです)、各学校の教育課程編成(カリキュラム・マネジメント)、学習指導の方法(アクティブ・ラーニング)などと、大きなテーマの目白押し。

これまで、教科ごと・学年ごとに年間計画を立て、教師がそれに沿って授業を行い、テストをするというサイクルだった学校は、大転換を迫られることに。

さらに個別には小学校英語やプログラミング教育、中学校は部活動問題、高校は探究的な学習や新科目への対応。さらにさらに、デジタル教科書も……。

いったいこれだけのことをどう始めていけばよいのでしょうか。十分多忙な学校で。

学習指導要領改訂の今だからこそ、「教員は多忙で当然」という常識を覆さなければなりません(でないと、さらに多忙になる可能性大です)。

今後の見通しでは、2020年からの全面実施が目されています。この「全面実施」という言葉を、「すべて一斉に実施する」ととらえるのではなく、その第一歩を踏み出すという受け止めでもよいのではないでしょうか。

まずは目の前の子供の実態を見て、そこで本当になすべき教育は何かを把握すること(これは今すぐにでもできます)。それを教職員が共通理解すること。そして、学習指導要領が求めている取り組みの中で、「本校の課題解決に有効」と思われるものを活用していく——。こんなイメージでよいのではと考えます。

【岡本淳之】

【『教職研修』3月号のヘッドライン】巻頭は佐々木毅東京大学名誉教授「民主主義の危機と、教育」。特集1「中教審「学習指導要領」答申——見えてきた、各学校の『新教育課程』の姿」。特集2「高知の学力は、なぜ上がったのか?——授業と学びの水準を確保する手引き書の作成」。

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