【連載】もっと輝く若い教師 ―支えの手があれば― 1 1校に複数の新任教員が配属

若い教師を応援する会代表
共栄大学教育学部教授 和井田節子

 

年齢構成のアンバランス続く

公立学校で新規採用の教員数が増え続けている。平成12年の採用は1万1021人であったのに、平成28年には3万2472人と、16年で約3倍になっている。これには、ベテラン教員の大量退職が関わっている。前回の教員採用数のピークは昭和55年であり、現在より1万人以上多い4万5651人の教員が新規採用された。その年代の教員が今、60歳の定年を迎えつつあるのである。

新規採用教員数の変化は、教員の年齢構成に影響を与える。平成4年の文科省の調査では、年齢構成は20歳代の教員と50歳代の教員はだいたい同数で、バランスがとれていた。しかし、採用数の減少が続く中で、若い教員の減少に伴うベテラン層の割合の増加が起きる。平成13年から採用数は増加に転じ、平成23年ごろからベテラン層の大量退職と、それに伴う若い教員の大量採用が本格的となり、上昇しつづけていた平均年齢は44歳付近をピークに下降に転じ始めた。

だが、平成25年の調査でも、50歳代は20歳代の3倍というアンバランスな割合のままである。

同年に調査したOECD国際教員指導環境調査(TALIS2013)で比較しても、日本にはOECD各国平均よりも30歳代が少なく、50歳代が多いという特徴があらわれている。

とはいえ、これらは全国を平均した話であり、実は地域や学校によって、若年化のスピードは異なる。新任教員は、学校規模や児童生徒の様子から「新任教員を育てる力のある学校」と判断される学校に、いい教員に育ってほしいという願いをこめて配属されるのである。

さらに、1校に2人以上の新任教員が配属される場合も多い。その理由としては「新任教員同士の切磋琢磨」といった資質能力の向上や、「新任教員が相互に相談し合える」等による職場適応への効果が認められることが挙げられる。実際、小・中学校の4割、高校の6割、特別支援学校の7割の新任教員が、1つの学校に複数人配置されている。新任教員を指導する方も効率よく指導できる、という事情もある。

都道府県別に教員採用数を見ると、平成28年に採用数が最も多かったのは東京都の2805人で、千人を超える採用は、大阪府・埼玉県・愛知県等、大都市圏である。それに対して、最も少ないのは秋田県の144人で、鳥取県・山梨県も100人台の採用数である。

これらから、都市部の教員の若年化は地方より進んでいること、新任教員が配置される学校はそうでない学校より若い教員が多いことが予想できるのである。

次号からは、新任教員がぶつかるカベについて考えていきたい