【連載】目指せ管理職 学校管理職合格講座 iv 第1回 校長が年度初めにやるべきこと

教育新聞 教育管理職研究会編

 

学校管理職合格講座、第4シリーズは、「合格のキーポイントがわかる」として、学校運営、現今の教育課題について広く的確にアドバイス、解説、提言をしていく。管理職に必要な資質、指導力を幅広く磨きをかけ、教育者としての自己を確立していくことが最も重要な選考試験対策である。そのために、ぜひ役立てていただきたい。

○職員に意欲と希望を

年度初めに校長が学校経営に関してどのような取り組みをするかは、その年度の経営の成否に関わる重要な問題である。広い視野で数年先を見据え、また学校の施設・設備や子供たち・職員等の個々の状況等の細部にも注意を払い、これからの1年間の学校経営が充実し、成果が上がるような諸準備をしなければならない。

学校経営の基盤を築き上げる時期である年度初めに、特に重要なことは、(1)学校教育目標等の学校の経営方針の策定(2)教育課程の編成(3)校内人事の決定(4)職員が意欲と希望をもってスタートに臨めるようにすること――などが挙げられる。

○学校教育目標について―具体的方法・実践が必要

学校教育目標はその学校の教育活動の基になるものであり、練りに練って作成する必要がある。作成のポイントとしては、(1)国・地方教育委員会の教育方針や施策に沿ったものである(2)学校、児童生徒、教職員、地域の実情や教育課題に応じたものである(3)伝統を踏まえたものである――などが挙げられる。簡潔で分かりやすい表現が求められる。あれもこれもと多くの内容を盛り込み過ぎたり、文章が長くなったりしてしまうと、分かりにくくなる。目標を定めたら、その達成のためのさまざまな具体的方法も用意しておく必要がある。どんなに素晴らしい目標を掲げても、目標達成可能な手立て・計画・年間を通しての実践がなければ、文字どおり「絵に描いた餅」になってしまう。

○教育課程の編成について―社会の変化に伴い大胆に

4月当初は、学校の状況が大きく変化する時期でもある。国や地方教育委員会の教育方針の変更や要請、または校内事情等によりさまざまな対応に迫られる。人事異動により職員構成が変わる。このようなことから、教育計画の改善、校務分掌の加除修正、担当者の変更等をしなければならない。

教育課程の編成にあたっては、前年度の反省をもとに、学習指導要領の改訂、教育委員会が打ち出す方針や施策、地域や学校が抱える独自の教育課題等を踏まえ、教育目標の達成を可能にする具体的な手立てを盛り込み、さまざまな分野の全体計画、および個別計画が有機的に関連して最大限の教育効果が発揮できるように工夫されていなければならない。教育課程実施に伴う予算、施設・設備・備品・教材・教具、全ての教育活動実施時期の合理性、時間の使い方の工夫、子供たち・教職員・保護者の負担等の考慮は不可欠である。

社会の変化に伴い、教育課程は大胆に改善されるべきである。この改善こそが教育課題解決の最大のポイントであり、校長の力の見せどころであろう。

4月当初は、連日、朝から晩まで会議が続く。しかも、内容がとても濃いものばかりである。最初の会議で校長がメリハリなく長々と自分の思いや経営方針を述べたり、連続する多くの会議で合理的な運営がなされなかったりすると、年度最初から疲労感が先に立ち、意欲が萎え、先が思いやられることになる。職員が今年度は「いける」と感じられるような4月のスタートを切りたい。