【連載】教育の連続性を考える 公立中高一貫校の現場から 第4回 異学校種間の探究活動接続

教育ライター 佐藤 智

中教審「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」では、「総合的な学習の時間」を「総合的な探究の時間」として名称の見直しを検討するよう示唆された。「キャリア形成」とひも付けることや、生涯にわたり探究する能力を育むことなどの方向性が示されている。

「生きる力」ともいえる総合力を養うことを校訓とし、その育成の軸に探究活動を据えている公立中高一貫校は少なくない。というのも、公立中高一貫校は探究活動において、大きなメリットがあるからだ。

一つは言わずもがな、6年間連続して通底した探究活動ができることだ。中学校で受験がないため、リベラルアーツ型の教育を中学校から行うことができる。公立中高一貫校の中には、SSHやSGHに指定されている学校が多い。

SSHであれば、実験設備などが充実し、中学校段階から理数分野を追究できる環境的な利点がある。テーマを決め、調べ、論文を書き、発表するところまで活動を構造化できるので、卒業生からは「大学に入り、研究論文を書くことに生かすことができた」などの声が聞かれる。

二つ目は、選択授業や学校設定教科科目の自由度の高さが公立中高一貫校には認められていることだ。学校設定科目は「普通科における学校設定教科・科目について、卒業に必要な修得単位数に含めることができる単位数の上限を20単位から36単位に拡大することができる」としている。「総合的な学習の時間」と合わせて、こうした学校設定科目の中でも探究活動を積み上げられるのは大きな強みだろう。

ここで、一般の中学校・高校に目を転じてみよう。中高双方でどのような探究活動がなされていたのかが共有されておらず、「総合的な学習の時間で、中学校と同じことを高校でもした」という生徒の声を聞くことがある。

もちろん、高校は多様な中学校から入学してくるので、各校すべての取り組みを把握するのは難しい。しかし、大まかにどのような探究活動を子供たちが経験してきたのかを知ることで、高校で重複感なく探究活動を深めていくことができるのではないか。異学校種間では、おそらく教科の接続よりも探究活動の接続の方が行っていきやすい。

公立中高一貫校の取り組みを参考にしながら、一般中高がつながる方策を検討してみたい。