【連載】協育で楽校に 社会に開かれ学校はこうなる 1 教育にパラダイムシフトを

(株)キャリアリンク代表取締役/第9期中教審初中教育分科会臨時委員 若江眞紀

eye-catch_1024-768_wakae誰もが望むステキな学校に

平成32年度に、新しい学習指導要領が小学校からスタートします。これまでの「何を知っているか・何ができるか」から、知っていること・できることを「どのように活用できるか」という「知識・技能」の獲得に加えて「資質・能力の育成」が重視されるようになります。この改訂について私たち産業界・企業は、「待ってました!」という思いを深めています。

なぜなら、21世紀を迎え、早20年近くが経過しようとしている今、日本は、経済力およびグローバル社会における存在感が著しく低下している現実に、大きな危機感を持っていたからです。

近年、グローバル企業といわれる大企業に入社してくる、社会的には評価の高い協育で楽校に_20170612_04キャッチ一流大学を卒業した人の思考力・判断力・表現力、さらには行動力・コミュニケーション力など社会で必要とされる資質・能力の低下は、まさにこれまでの日本の教育を象徴するものといえます。たとえ高い知識・技能を持っていたとしても、刻々と変化する状況や自身に与えられた役割遂行のために、それらを効果的に、実際に活用する資質・能力が育成されていなかったのです。

より複雑化、高度化する社会の変化にあって、異なる文化や価値観を背景に持つ多様な人材が協働する。そうしながら、AIに代表される次なるIoT時代を生きていく次世代人材の育成には、これまでの延長戦ではない、教育のパラダイムシフト(転換)が不可欠となっている。こうした事態は、誰もが感じていることでしょう。

次期学習指導要領に向けた改訂作業の中で、昨年12月に出された答申には「2030年の社会と子供たちの未来」を見越した教育の在り方が示されました。

今次の改訂は、日本の未来のために必須です。その改訂趣旨にスピーディーに、効果的に対応するための成功のカギ、それが「社会に開かれた教育課程」を実現する「社会に開かれた学校」なのです。

大きな変革にチャレンジするのですから「社会に開かれた学校」は、次世代に誇れる「ステキな学校」でなければなりません。教員、保護者、地域や企業人材など全ての人が次世代育成のステークホルダー(利害関係者)として、日本の教育の方向性を共有し、それぞれの役割を担い、貢献しあって、誰もが望む「ステキな学校」を実現しましょう。