【連載】協育で楽校に ― 社会に開かれ学校はこうなる(2) 社会とつながり学校変革を

eye-catch_1024-768_wakae(株)キャリアリンク代表取締役/第9期中教審初中教育分科会臨時委員 若江眞紀

子供・先生・地域がイキイキ

いつの時代も、今を生き、未来を創造する次世代を育成するのが家庭・学校・社会教育の使命です。教育にこそ、未来の変化に先駆けた変革が不可欠であるにもかかわらず、これまでの教育界や学校現場の変革意識とスピードは、産業界など社会と大きくかけ離れていました。

この日本の教育変革の遅れが顕在化したのが2006年のPISAの結果で、00年調査で1位だった数学的リテラシーは10位、2位だった科学的リテラシーは6位、読解力は8位から15位となり、「ゆとり教育の弊害で日本の学力が低下」と教育現場もマスコミも大騒ぎしました。

あれから早10年が過ぎ、先生方の取り組みにより、15年調査では72の参加国・地域の中で数学的リテラシー5位、科学的リテラシー2位と改善しました。でも読解力は8位で、言語活動の充実への課題が再確認されました。

新学習指導要領にある「何を知っているか・できるか」から知っていること・できることを「どのように活用できるか」との問いに対して、自分なりの考えを表現することがPISAでは求められており、テーマについての「知識・技能」に加え、批判的思考力や言語活用能力、ICT活用能力などの「資質・能力」が必要とされています。

日本の子供たちが、学び、思考する意味や価値を実感するには、発達段階に応じた、身近で興味のある実社会を題材に、教科単元の既習の知識・技能を活用し、体験する学びの機会が大切です。そのために家庭・地域・産業界など社会とつながるのは必然といえます。

そこで、(1)教員が社会とつながる(2)全教員が学年ごとの発達段階に応じて社会とつながる授業をつなぐ(3)総合的な学習や特別活動など系統立てたカリキュラム・マネジメントで学校教育を地域・社会とつなげる――。これが、学校が子供たちの学びを社会とつなぐシンプルな3つのステップです。

さらには、育成すべき重点資質能力を中学校区で共有することが小中一貫連携のベースであり、その〝つなぎ〟を支えるのが学校支援地域本部の協働活動なのです。

校長のマネジメント力とリーダーシップで、子供、先生、保護者、地域がイキイキとつながりましょう。