【連載】変わる学校、変わらない学校 学校マネジメント論(1)3つの視点で点検し見直す

eye-catch_1024-768_senoo10教育研究家/学校マネジメントコンサルタント 妹尾昌俊

この連載は、読者の皆さんの学校づくりについて、少し立ち止まって捉え直すことをねらったものだ。あなたが勤務する学校、あるいはよく見知った学校を思い浮かべながら、どうか読んでほしい。学校のビジョンやコミュニケーションについて、振り返る場となると思う。

私は、国の調査や教職員研修などで、全国さまざまな学校を訪問している。文科省委嘱の学校業務改善アドバイザーも務めている。

そこで気付いたことだが、さまざまな困難や苦労はあっても、確実によくなっている学校(変わる学校)がある一方で、努力しながらも空回りしていたり、人事異動とともに取り組みがトーンダウンしてしまったりする学校(変わらない学校)も少なくない。

両者の違いは、どこにあるのか。

これは学校の組織マネジメントの基本といってもよいのだが、大きく3点に整理できる(詳しくは、拙著『変わる学校、変わらない学校―学校マネジメントの成功と失敗の分かれ道』もご覧いただきたい)。3つとは、(1)到達目標(2)プロセス(3)チーム・ネットワークだ。

登山するときを思い浮かべると、分かりやすいかもしれない。当然ながら、まず、どこの山を目指して、どの地点(頂上なのか、何合目までか)まで頑張るか、目標を定める((1))。

また通常はルートも考えておく必要がある((2))。天候や道の状態によって、あるいは道に迷ったときなどは、軌道修正する((2))。

次に、チームや仲間を編成するし、遭難や緊急時に備えて、連絡先を確保しておく((3))。

読者の皆さんには釈迦に説法かもしれないが、実は、よい授業もこれと同じだ。

その単元なり、授業のめあてなりを決める((1))。その達成のために必要な進行方法や発問、教材などを設計し、取り入れる((2))。子供の様子を見ながら軌道修正を図る。授業は1人で行うことが多いが、必要に応じてチームティーチングにしたり、地域等からゲストティーチャーを呼んだりもする((3))。

学校は、なぜか、個々の授業や行事で実践できていることが、組織運営となると、とたんに弱くなる。皆さんもぜひ、ご自身の学校づくりや学校運営について、この3つの視点で点検し直してみてほしい。

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【プロフィール】教育研究家、文科省・学校業務改善アドバイザー。野村総合研究所を経て平成28年から独立、教職員研修などを手がけている。