【連載】目指せ管理職 学校管理職合格講座 IV 第11回 組織的運営に不可欠な人材育成

eye-catch_1024-768_kyouikukanri教育新聞 教育管理職研究会編

職能成長をどう図るか
○柔軟で機動的な学校運営を

学校での人材育成は、教科等の指導力だけではなく、校務遂行力や組織運営に必要な資質・能力を各職層に応じて培いたい。その中で特に必要とされるのは、学校運営を組織的に、柔軟で機動的に行うための体制づくりである。それには、管理職とともに組織をリードできる人材の育成が必要不可欠となる。

管理職は、自校の実態を踏まえた育成プログラムを持って、部下の育成に全力を注ぎたい。

○「教職員は実践を通して育つ」を基本に据える

教職員の成長には、本人の努力と管理職が考える人材育成および育成プログラムをマッチさせたい。また「教職員は実践から学ぶ」「職位に求められる獲得目標を確実に身に付ける」との認識を管理職と教職員が共有することである。

したがって、管理職は各教職員の校務の取り組みに直接に指導・助言するとともに、教職員同士の教え合いを促す指導や互いに高め合う職場の風土づくりに努めたい。

○職能成長のための仕組みをつくる

(1)各職層段階で獲得すべき能力を明確にする

人材育成は、学校運営に必要な、教諭、主任教諭、指導教諭、主幹教諭の各職層段階に求められる能力を明確にし、確実にキャリアアップさせることにある。各段階では、およそ次のようなものが求められるであろう。

◇教諭

▽授業のねらいと児童生徒の実態に即して授業計画を立て、授業が行える。

▽児童生徒を理解し、適切に生徒指導ができる。

▽管理職や学年主任等に報告・連絡・相談がきちんとできる。

▽組織の一員として校務に積極的に参加できる。

◇主任教諭

▽授業改善の課題と改善策を提案できる。

▽担当分掌について他の教員に指導したり学校の課題を管理職に提起したりできる。

◇指導教諭

▽教職に関する専門知識を十分に持ち、授業分析力があり、教材開発や他の教員の授業を指導することができる。

◇主幹教諭

▽学習や生徒指導上の課題や改善策、教員の校務遂行状況等について管理職に報告・提案できる。

▽外部折衝、分掌間の調整などについて指導・指示ができる。

(2)育成方法を練る

[計画的・継続的な育成の仕組みの活用]

OJTの手法は、職位に応じて、実践を通した計画的な人材育成プランであるので、自校の実態に沿い、取り組みやすい方法で実践するとよい。

また先進的に取り組んでいる例を参考にするのもよい。同時に、人事評価制度を活用して個々の成長を図ることにも重点を置きたい。

その際の目標設定や評価について管理職の指導・助言なしには効果的な人材育成に結びつかないので、丁寧な指導・助言を心がけたい。

計画的な人材育成には、校内での取り組みと教職員研修所や教育センター等の職層別研修を有効にリンクさせたい。年度当初から個々の教職員の課題により、各機関の研修への参加を個々の研修計画に位置づける。これは管理職が意図的に指導・指示しないと当該職員からの自主的な申し出を待っていては時機を逸してしまうことになりかねない。

[個々への直接指導]

管理職は、個々の教職員に職位ごとに獲得すべき力、必要とされる力と具体的な取り組みを示し、成長への期待感を伝えたい。管理職の指導は、本人のキャリアアップへの自覚を促し、取り組み意欲が強まるよう丁寧に行いたい。「個々のモチベーションをどう高め、持続させるか」は、人材育成の最大の課題である。また指導は、個々の教職員の日々の学習、生活、分掌の仕事への取り組みの様子から職に応じて直接に指導・助言する。なにげない会話も大事な指導と心得たい。

管理職は個々に寄り添い、主幹教諭や指導教諭の力を発揮させながら自校の「育成の仕組みや推進体制づくり」を構築したい。また「個々への面接指導・個々の学びの時間の確保」なども管理職の仕事である。

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