【連載】目指せ管理職 学校管理職合格講座 IV 第12回 人事評価をどう活用するか

eye-catch_1024-768_kyouikukanri教育新聞 教育管理職研究会編

学校組織活性化と能力向上で
○学校組織の活性化を目指す

地方公務員法の一部が改正され、地方公務員の能力および実績に基づく人事管理の徹底が図られることになった。この改正により、任命権者は、人事評価の基準および方法等を定め、定期的に人事評価を行わなければならないことが定められた。

その実施方法として、評価基準の明示、自己申告や面談、評価結果の開示などがあり、この人事評価を任用、給与、分限その他の人事管理の基礎として活用するとともに、人事の公正性や透明性が高まることが期待されている。(地公法第23条関係)

現在、学校はさまざまな課題に直面している。新たな人事評価制度は、このような課題に対応するために、能力評価・業績評価を生かすことで教職員が主体的に職務を遂行し、教職員の資質能力の向上および学校組織の活性化が実現する学校作りを図るものである。

○適切に人事管理、人材育成を進める
1.人事評価結果の活用

(1)人事管理の基礎として活用する。適切な評価結果を、能力・実績に基づく任用、給与、分限等の人事管理の基礎として活用する。

(2)教職員の能力開発および人材育成に活用する。教職員一人ひとりの職務上の役割を明確にし、その達成に向けて主体的に取り組み、そのプロセスを含めた結果が適正に評価されることにより、教職員一人ひとりの能力や資質の向上を図る。

(3)学校組織の活性化のために活用する。教職員一人ひとりの職務上の目標と学校教育目標との関係を明確にする。また教育目標を教職員全体で共有し、協力して目標達成を目指すことにより、やる気、連帯感の醸成、学校組織の活性化を図る。

2.人事評価を生かすための評価の進め方のポイント
(1)人事評価導入の目的・進め方・結果の扱い等を職員に十分に理解させる。

▽管理職自らが人事評価制度について熟知し、他を評価する立場の重さを自覚し、自己を磨き、信頼性の高い適切な評価ができるようにする。

▽職員に導入の目的を理解させ、人事管理の基礎、教職員の能力開発および人材育成、学校組織の活性化等に活用する目的のために導入されたことを理解させる。

▽職員に評価基準、評価項目、評価方法等を具体的に示し、評価について理解させる。

▽授業その他分掌業務の観察、職員との目標申告や職務能力等に関するコミュニケーション等を積み重ね、周囲から信頼され、公正な評価が行えるように努める。また結果だけでなくプロセスも重視し、納得を得られる評価となるようにする。

(2)人事評価に関わる実践を教育目標の達成や学校組織の活性化に結びつける。

▽個人目標の設定や目標達成に向けての実践が、自己管理能力を高め、業務改善意識の高揚につながるように図る。

▽職員が目標達成のために責任を持って業務を管理、実施するように図る。

▽業績評価を校務分掌における適材適所の配置に生かす。

(3)職員理解を深め、個に応じた指導による人材育成を図る。

▽職員個々の目標、能力、適性等をしっかり把握し、職員の目標達成・能力開発等に関する的確な指導、助言ができるようにする。

▽職員個々の目標の達成と学校教育目標との関連が得られるように具体的な指導、助言を行い、目標達成による成就感を共有し、業務に対する意欲の高揚を図る。

▽職員が学校の方針に対する理解を深め、管理職が職員の思いを正確に理解し、認識を共有化できるように、丁寧な意見交換の場を意図的に設ける。

▽評価対象者ごとの「観察記録」「指導記録」等を作成する。人事評価の基礎資料となるもので、職員の能力開発のための指導や評価に対する説得力のある根拠となる。

(4)評価結果を適切に人事に反映するよう努める。

▽評価結果が適切に採用、昇任、降任、転任、昇格、昇給、勤勉手当、分限等の人事に生かされるよう配慮する。

▽人事評価実施の目的は、適切に人事管理、人材育成、学校の活性化等を進めることであり、評価結果を出すことが目的にならないようにしなければならない。

(参考)

地方公務員法第二十三条 職員の人事評価は、公正に行われなければならない。2 任命権者は、人事評価を任用、給与、分限その他の人事管理の基礎として活用するものとする。

第二十三条の二 職員の執務については、その任命権者は、定期的に人事評価を行わなければならない。

第二十三条の三 任命権者は、前条第一項の人事評価の結果に応じた措置を講じなければならない。

関連記事