【連載】協育で楽校に ― 社会に開かれ学校はこうなる(6)学校が社会となり学び続ける

eye-catch_1024-768_wakae(株)キャリアリンク代表取締役/第9期中教審初中教育分科会臨時委員 若江眞紀

変化していく時代だからこそ

そう遠くない先に到来する寿命100年時代。約20年の家庭・学校教育と約45年の就労とその後の20年程度の老後といった、これまでの平均的な3ステップのライフサイクルから人生の在り方が変わるとき、企業の在り方にも大きな変革が求められています。(参照PDF

就労期間は60年くらいになり、多くの人はその間にいくつかの職業に携わることになるに違いありません。産業界に身を置く人はもちろんのこと、それは教員であっても例外ではないのです。

人は生きている限り、社会の変化に関心を持ち、その変化に対応するために能動的に学び続けることが求められます。それは、何度も直面することになるであろう人生の節目において、自らの生き方を主体的に選択するために不可欠なことなのです。

18歳で大学に入学し、22歳で社会に出るといったこれまでの社会通念ではなくなり、常に自分のことは自分で決める経験とノウハウは必須です。

私が視察したオランダで発展普及している「イエナプラン」はその1つの事例といえるでしょう(写真)。学校制度は別にしても、学校運営についてはぜひとも参考にしたいものです。オランダの場合、卒業時の試験により到達目標は規定されていますが、学年ごとの学習進度は学校のマネジメントに委ねられており、親は意思をもって学校を選択し、さらに学習カリキュラムは個々の子供の関心や意思が尊重されています。つまり、幼いころから学校で学びたいことや時間割を自らの責任で決定する営みを繰り返しながら学年を重ねていくのです。

イエナプランの大きな特徴である異なる学年の子供が同じクラスで学ぶとは、学力レベルや心身の発達が異なる子供たちが自身の主体性のもとに、互いを認め合いながら学習に取り組むということです。自分の考えを人に説明し、他者の考えを知りながら人との関わりに必要な資質や能力とともに必要な知識・技能を身に付けていきます。

学校そのものが社会であり、そこに学びの題材としての社会のテーマや教科の知識がOJTでつながる。子供のためにつながることで、先生も親も社会人も皆が成長するのです。

変化する社会だからこそ、私たちは学び続けなければなりません。

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