変わる学校、変わらない学校 学校マネジメント論(10)あなたのミッションは?

eye-catch_1024-768_senoo10教育研究家/学校マネジメントコンサルタント 妹尾昌俊

本連載はビジョンやコミュニケーション、地域協働などをテーマに、少し立ち止まって捉え直すことに主眼を置いた。

いずれのテーマについても、3つの視点に注目することを解説してきた。(1)到達目標の共有(2)プロセスの設計(3)チーム・ネットワークづくり――だ。

これは、変わる学校と変わらない学校との違いでもある。

実は、この3つの根っことして、もうひとつ重要な要素がある。「ミッション」である。ミッションは、存在意義などと訳されることもあるが、何のために仕事をしているのかという意味(価値)付けのこと。到達目標とも深く関連する。

たとえば、サッカーチームであれば、今度の大会でベスト4以上を目指すなどは到達目標だし、何のためにサッカーをしているのかはミッションだ。

あなたは何のために教師をしているだろうか? 学校は何のためにあるのだろう? ミッションとは、そんなそもそも論、原点でもある。

最近、何人もの副校長、教頭から似た話を聞く。

副校長、教頭が雑務に追われて、本来自分として力を入れたい、職場の人材育成や学校経営に時間も力も割けないという不満である。ある教頭は電話への対応はもちろん、エアコンや鳥の死骸の掃除まで行っているという。

自分が何のために副校長、教頭でいるのか分からなくなくなってきた、そんな声もある。

一方、校長の中には、熱心な方も多いが、あがりポストだと、保身的で、学ぶことや学校改善に消極的になる人もかなりいる。

教員にも、多忙な毎日の中で、授業準備が十分にできない人や、疲労困ぱいという人もいる。

事務職員も、事務処理はしっかりできても、そこは将来、機械や他の労働力に代替されるのではという危機感がある。

これらに共通するのは、自分のミッションが何であるかが揺らいでいることだ。立ち位置がグラグラしている状態では、3つの視点もままならない。

しかし、逆に言えば、ミッションを振り返り、3つの視点を進めれば、確実に学校はよりよい方向に向かっていくだろう。

不透明な世の中であるし、学校の直面する課題も複雑化・高度化している。誰もが迷いながら生きているところはある。しかし、今一度ミッションという原点を思い起こした上で、走り出してほしい。

頑張る皆さんを私は応援しているし、伴走したいと思う。(おわり)