「成長の授業」を創る―菊池実践11の柱―(2)ほめ言葉のシャワー

eye-catch_1024-768_kikuchi教育実践研究家(元小学校教員)菊池省三

私が担任時代に、教室の中で毎日行っていた取り組みの一つが、「ほめ言葉のシャワー」である。菊池実践の代名詞ともいわれるものだ。

一人一人のよいところを、クラスみんなで見つけ合い、伝え合うという活動である。

その日の主人公の子供が、一日の最後に教壇に上がり、クラスのみんなからほめ言葉のシャワーを浴びる。

「誰でも主役になれる日をつくりたい」という願いから、25年ほど前から始めた取り組みである。

毎日行うことで、子供たちは自信を持ち、集団生活の場である学級には安心感が広がっていく。積極型の人間が育ち、秩序のある絆の強い人間関係が教室の中に築かれていく。

ほめ合うことの価値を知り、言葉の力を信じるようになり、子供たちは毎年大きく成長する。

ほめ言葉のシャワーの具体的な実施方法は、次の通りだ。

m20171117「成長の授業」を創る-菊池実践11の柱2〇1人1枚、日めくりカレンダーを描き、その日を描いた子が終わりの会で教壇に上がり、残りのクラス全員から、ほめ言葉の「シャワー」を浴びる
○年間5回(5巡)程度行う
○毎日の帰りの会で行う

(1)毎回日めくりカレンダーを各自1枚ずつ描く

(2)その日のカレンダーを描いた子供が教室前の教壇に出る

(3)残りの子供と教師がその子のよいところを発表する

(4)発表は自由起立発表でシャワーのように行う

(5)全員の発表が終わったら、前に出ていた子供がお礼のスピーチを行う

(6)最後に教師がコメントを述べる

ほめ言葉は、「事実+価値づけ」が基本である。

・〇〇くんは、掃除道具入れを片付けていました。みんなのために目立たないところにも目を配っています。
・〇〇さんは授業中、先生の指示に従ってノートを書いていました。着手スピードが速いですね。

30人学級だと1日に30個のほめ言葉が、一巡すると30×30の900個のほめ言葉が、年間で5巡すると900×5の4500個のほめ言葉が、教室の中にあふれることになる。

「ほめ言葉のシャワー」が終わると、主人公の友達への拍手が自然と起こる。

お互いをほめ合うことで、友達同士の関係が強くなり、教室が自信と安心の場所になる。