クオリティ・スクールを目指す(113)情報の扱い方の指導の充実

eye-catch_1024-768_takashina-school教育創造研究センター所長 髙階玲治

国語の新たな展開に向けて

新学習指導要領の移行措置が始まるが、例えば国語の内容をみると、「情報」の文言が多用されているのに気付く。

その「情報」の文言は、従来言われてきたICT活用やプログラミング教育などのいわゆる情報教育などとは違って、日常の国語指導での「情報の扱い方」である。しかも、1・2年生レベルから新しい指導内容とされている。
「情報」に関して国語の指導は新しく変わるのであろうか。

新学習指導要領は、周知のように「内容」は[知識及び技能]と[思考力・判断力・表現力]に分かれているが、「情報」は[知識及び技能]に記述されている。基礎ベースと言ってよい。新たな内容である。

小学校の1・2年は、話や文章に含まれている情報の扱いとして「共通、相違、事柄の順序など情報と情報との関係について理解すること」とされている。3・4年は「考えとそれを支える理由や事例、全体と中心など情報と情報との関係」などである。5・6年は「原因と結果など」や「情報と情報との関係づけの仕方」などである。

中学校は指導内容の段階的な進化が図られるであろうが、1年は「原因や結果、意見と根拠の理解」や「情報の整理の仕方、引用の仕方等」、2年は「意見と根拠、具体と抽象」や「情報と情報との様々な表し方」である。3年は「具体と抽象など」や「情報の信頼性の確かめ方」とされている。

しかし、なぜ「情報の扱い方に関する事項」が新たに基礎ベースとして導入されるようになったのか。指導はどう変わるのか。

実のところ、例えば小学校は教師も子供も、作者が何を伝えようとしているかを学ぶことがあっても、それが「情報」として意識していないことが多かったのではないか。

「情報」は自覚・無自覚な対象として誰もが遭遇する。そして日常的には必要な情報はPCやスマホなど情報機器操作や文書資料などによって獲得する。また、学習では総合的な学習が典型で、新指導要領では「探究的な学習の過程においては、コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切かつ効果的に活用して、情報を収集・整理・発信するなどの学習活動が行われるよう工夫する」という文言が新たに示されている。そうした場合は、かなり自覚的に対応できる。

国語の場合、教科書教材等によるであろうが、「情報」をどう自覚し、どう受け止め、学習をどう展開し、基礎的な力としてどう身に付けるか、はこれからの課題であろう。これまで案外無自覚的に扱ってきた「情報」をどう指導すべきか、実践事例を知りたいと考える。新指導要領の新たな事項は、「情報」の学び方に転換を迫る動きとなると考える。