「成長の授業」を創る―菊池実践11の柱―(10)係活動(成長活動)

eye-catch_1024-768_kikuchi教育実践研究家(元小学校教員)菊池省三

私たち菊池道場は、係活動の充実発展を大事にしている。その子らしさを発揮させることが、他の教科領域よりも係活動では容易だと考えている――ということが、大きな理由の一つだ。子供たちの自分の得意なこと、やってみたいことが、「保障」されている教育活動分野だと考えているのである。

しかし、私が訪ねる多くの学校では、当番活動と同じような係活動を平気で行っている教室がたくさん見受けられる。

「成長の授業」を創る106年生の教室であっても、

〇配り係…先生の言ったものを配る

〇並ばせ係…教室移動のときに廊下に並ばせる

〇学習係…次の学習の準備をさせる

――といった「係」のポスターが、当たり前のように貼られている教室が多いのである。

あしき一斉指導の統率型の学級だと言えるのではないだろうか。そのような教室の子供たちの多くは、覇気のない表情をしていて、教室には活気が感じられない。

私の最後の学級の6年生3学期の係活動では、

〇菊池学級を究極にする会…学級をよりよくするためのアイデアを集め、実行する

〇菊池学級の元気の素会社…新しい取り組みをして、卒業までのいい思い出を残す

〇自己否定係…現状のままに満足することなく、より高いレベルの学級を目指す

――といった、独創的な係活動が多数あった。その活動の内容も、自分らしさがあふれていた。

例えば、「ダンスバトル集会」「成長診断ゲーム」「何でもほめられる選手権」といったユニークなものばかりであった。

係活動で、集会などを行うときには、次の3つの経験をすることになる。

(1)みんなと対話・議論をする経験

(2)誰かに何かを提案する経験

(3)みんなを巻き込んで何かをする経験

この3つは、私たちが考える、1年間を見通してアクティブ・ラーナーを育てる指導の、3つの方向性と合致している。これからの日本の教育が目指す方向でもある。

このように考えると、係活動は、子供たちの成長を加速させる重要な教育活動であるといえる。

当番的な活動ではなく、成長活動としての係活動を、教室の中に位置付けるべきである。そうすることによって、一人一人の自分らしさが発揮され、質の高い学びが教室の中に展開される。

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