目指せ管理職 学校管理職合格講座 IV(31)部活動運営を見直す 多忙化解消を試みる その5

eye-catch_1024-768_kyouikukanri教育新聞 教育管理職研究会編

〇部活動の意義を全員で共通理解する

各学校では、教員の部活動への関わりが大きな負担であり、多忙化の大きな原因の一つになっていることは誰もが感じている。この問題に対応するためには、部活動の意義をしっかりと職員全員で共通理解することから始めなければならない。

次期中学校学習指導要領では、部活動について、異年齢生徒同士や教員と生徒等の人間関係の構築を図り、活動を通して肯定感を高め、スポーツや文化及び科学等に親しみ、学習意欲の向上、責任感・連帯感の涵養、互いに協力し合って友情を深めるといった好ましい人間関係の形成等に資するものであるとしている。自らの適性や興味・関心等をより深く追求していく機会であるという教育的意義を踏まえ、その活動においては教育課程内の活動との関連を図る中で、その教育効果が発揮されることが重要であるとしている。

多くある部活動の意義の中で、技能・体力の向上や勝利のみが重要視されるとゆがんだ指導に陥る危険性や体罰に発展しかねない場合がある。生徒や職員及び保護者に、部活動実施の成果がバランスよく発揮されるような、健全な部活動の在り方についての深い理解が重要である。

〇子供の輝く場でもある

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〔参考〕教育課程と運動部活動の関連とは
(保健体育科の指導との関連の場合)

競技を「すること」のみならず、みる、支える、知る」といった視点から、スポーツに関する科学的知見・スポーツとの多様な関わり方やスポーツがもつ様々な良さを実感しながら、自己の適性等に応じて、生涯にわたるスポーツとの豊かな関わり方を学ぶことなどが挙げられる。

「運動部活動での指導のガイドライン」文部科学省(2013年5月)

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上記のことを踏まえながら、学校が取り組むべき部活動に関連する多忙化解消の方法を以下に挙げる。

(1)副顧問は複数の部活動を横断的に受け持つこととし、一つの部を複数の担当者で運営することで、主顧問の負担を減らす等学校組織全体で活動を支える。

(2)試合期、充実期、休息期に分け、生徒のニーズも取り入れて計画を策定する。

(3)計画的な指導の下、一日の練習時間や週の中での休養日を適切に定め例外を認めない。

(4)参加する大会範囲や回数を決め、精選を図り、無理のない範囲で活動する。

(5)顧問や主将の会議をランチミーティング等で行い、放課後の時間を確保する。

(6)明確な方針と長期的な計画の下、生徒数の減少や指導教員の不足等により、部を統合・廃止する。また、スポーツクラブ等社会教育関係団体と連携し、運営上の工夫を行う。

(7)指導力向上のための研修に参加することで、科学的な指導法を取り入れる。

(8)専門性を有する外部指導者を活用し、直接的な指導及び助言をもらう。

〇大切な顧問の熱意

部活動の位置付けは教育課程外とはいえ、学校教育との関わりは非常に深い。学習の場では自己の良さが発揮しにくい生徒や家庭・学級等でのトラブルで精神的に沈んでいる生徒が部の活動により、また、生徒の状況を理解する指導者や他の部員との関わりにより息を吹き返す場でもある。多忙化解消のために外部指導者を依頼し、活動日や時間を減らすことも必要ではあるが、部活動が持つ貴重な意義をできるだけ減じないような、また、顧問の熱意を削がない対応が望まれる。