自分にしかできないスクールリーダーになるために (3)背伸びせずに素直になろう

eye-catch_1024-768_nakatake日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター(株)チームボックス代表取締役 中竹 竜二


教師はリーダーであり、皆さんは教室ではリーダーです。これは前提として確認しておきたいこと。

リーダーという言葉を聞き、皆さんはどんな姿を想像しますか。仕事ができて、コミュニケーション能力が高く、カリスマ的な存在感で周囲を圧倒し、常に組織を引っ張っていく……。

このように、完璧なスーパーマンを想像した方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。私の考え方は違います。「能力がなくても、リーダーはできる」。これが私の持論であり、実際に証明してきたことです。

多くの人は、自身がリーダーになったときに「理想のリーダーになり、成果を上げよう」と考えます。同時に大切なのは、逆の「非理想のリーダーを考え、失敗を避ける」ことです。

今回は、あえてリーダーの失敗について考えましょう。リーダーの典型的な失敗パターンは何だと思いますか。実は「自滅」なのです。能力やスキル、知識が低いことが原因で、取り返しのつかない失敗をすることはありません。自分らしく全力で取り組めば、一時的な失敗はあっても、そこから必ず学びや気付きがあるのです。

誰もが憧れるようなリーダーを目指し、自分に合わないスタイルのリーダーになろうとしてしまう……。これが自滅の始まりです。

周囲からの見えないプレッシャーのせいで「カリスマリーダーの虚像」に憧れ、知らないのに知ったかぶりしたり、できないのに無理にやってしまったり、周囲に対して不必要に上から目線で指示を始めたりするリーダーたちは、徐々に疲れ果て自滅します。

では、どうすればよいでしょうか。答えは簡単です。等身大、つまり自分らしさを受け入れ、背伸びをしないことです。弱さをさらけ出すことです。

リーダーが自分の成果や強みしかみせない組織は、他のメンバーも自分の都合の良いことしか組織に見せようとしません。そうした組織は何かトラブルが起こったときに、全員が他責します。なぜなら、誰もが常にポジティブな側面しか見せていないから、失敗をとがめられるはずがないと考えるのです。

ぜひ、教師や上司、コーチ側から、不完全であることを認め、恥ずかしがらずに自分のミスを正直に謝ることを心掛けてください。その姿勢が、生徒や部下、選手の正直さにつながります。と同時に、弱みを補い合うことでチームワークが高まり、お互いの信頼を強めてくれます。

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