自分にしかできないスクールリーダーになるために (4) 教室のルールについて

eye-catch_1024-768_nakatake日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター(株)チームボックス代表取締役 中竹 竜二


学校、会社、スポーツチームであれ、組織というのは自分たちのルールを持っています。言い換えれば、そのルールや決まりごとが組織の独自性になります。今回は組織のルールについてお話しします。

まず、やってはいけないのは、「常識的に考えて」とか「昔から言われているから」というだけで、真の理由もなくルールを決めてしまうこと。

例えば、よく「時間を守る」「あいさつをする」といったことが当たり前のようにルール化されていますが、本来は目的がなくてはなりません。そうでなければ、ただ盲目的にルールを守るという子供たちが増えてしまいます。

ルールを示す際には、必ず教師から子供たちに「なぜ」を伝えていきましょう。そうすることでルールの大切さがより理解されていきます。

僕自身が監督としてチームをつくっていくときに、皆さんと同じように「あいさつをする」をチームの決まりにしたことがありました。理由は、選手一人一人のコミュニケーション力をより進化させたかったからです。単に「あいさつをしよう」ではなく、「相手より先にあいさつをしよう」という具体的なルールも加えました。

人はどうしても知らない人に対しては受け身になり、相手からのあいさつを待ってしまいます。けれども相手から先にあいさつされるとどんなにうれしいかは誰もが分かっているはずです。だからこそ、お互いが先にあいさつすることを心掛けることによって、さらに対話は広がります。

こうした理由とともに、「相手より先にあいさつをする」ルールは早稲田大学ラグビー部で浸透し、それが試合でコミュニケーションの質量共に比例してよくなりました。ファンやメディア、他校の選手だけなく、見たことのない人でも、グラウンドでは気持ちよくあいさつをするよう心掛けたのです。

決められたルールが実践できたとき、いかにほめるかというのも大事なポイントです。ほめる行為というのは、単にたたえるだけではなく、自分たちが大切にしている決めごとを再確認し、浸透させるための道具です。良い行為があったときは、リーダーの伝えたいメッセージを示すチャンスだと思ってほめてあげましょう。

組織には多くのルールが存在します。いま一度、組織のルールについて「なぜ」を考えてみましょう。