目指せ管理職 学校管理職合格講座 IV(33)不登校への対応は十分か

eye-catch_1024-768_kyouikukanri教育新聞 教育管理職研究会編

学校の対応と校長の判断 その2
○不登校状態にある児童生徒理解と対応に常に気を配る

不登校状態になった児童生徒について、常にその置かれている現状を理解し、適切な対応をしていかなければならない。人間関係、健康状態や心のありように気を配り、家庭環境の変化はないか、ひきこもりはないか、外出はできるか、適応指導教室やいわゆるフリースクール等に通っているのかなども常に把握しておく必要がある。

家庭への訪問や保護者との連絡・連携、本人との面会の可否も必須な用件である。どんな状態でも学校(教師)と本人との関係性を常に保てることが求められる。やっとの思いで学校に登校できたときの本人の受け入れ体制や居場所の確保も、校内体制の中で保障できるようにしておきたい。学習状況の把握や興味関心の有無、家庭学習へのアプローチなども必要に応じて講じられるようにしておく。

管理職は不登校児に対する対応を常に把握し、必要に応じて担任の家庭訪問などに同行し、「あなたのことを学校はいつも気にかけていますよ」というメッセージを発信し続ける。保護者に寄り添う姿勢も大切である。

○フリースクール等に通う児童生徒への姿勢

学校での熱心な取り組みによっても、なかなか不登校から脱しきれずに適応指導教室やフリースクールに通う児童生徒がいる。校長は、これらの児童生徒を自校に籍のある児童生徒として温かく包み、指導し、成長を促す責任を持っている。

自校の児童生徒であるにもかかわらず、適応指導教室やフリースクールに通っていることから、時には学校の責任を忘れ、任せきりになっていることもある。そのような認識が学級担任やその他の教職員にあってはならない。そうならない、そうした雰囲気を許さないよう、一人一人の児童生徒を大切にし、その成長に責任を持つ校長の姿勢こそがキーポイントとなる。

具体的には、適応指導教室やフリースクールなどにおける学習状況や生活状況、他の児童生徒との人間関係の状況なども、当該児童生徒の担任が実際に訪問して把握したり、先方の職員との面接や本人とのふれ合いなども積極的に行うようにすることが大切である。校長として世話になっている施設への訪問も忘れないようにしたい。児童生徒の様子をみたり、学校側の心配や不安、在籍学級での様子などを伝えたり、直接、児童生徒と話をするなど、先方の職員や児童生徒との関係性を密にする努力が重要だ。

最終的に校長は、不登校の状況にある児童生徒の実態を的確に把握するとともに、出席の認定や進級の認定、今後の学習支援や進路指導などについて、指導記録や資料を整え、適切に指導助言できるようにすることが求められる。校長の責任において本人の状況を十分配慮し、必要とあれば「原級留め置き」の措置を取るなど、柔軟な対応も必要となる。

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〔参考〕

義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(2016)

第三条(基本理念)二 不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえ、個々の不登校児童生徒の状況に応じた必要な支援が行われるようにすること。

五 国、地方公共団体、教育機会の確保等に関する活動を行う民間の団体その他の関係者の相互の密接な連携の下に行われるようにすること。

第十三条(学校以外の場における学習活動を行う不登校児童生徒に対する支援)国及び地方公共団体は、不登校児童生徒が学校以外の場において行う多様で適切な学習活動の重要性に鑑み、個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ、当該不登校児童生徒の状況に応じた学習活動が行われることとなるよう、当該不登校児童生徒及びその保護者に対する必要な情報の提供、助言その他の支援を行うために必要な措置を講ずるものとする。

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