自分にしかできないスクールリーダーになるために (6)「言葉を創る」ことの勧め

eye-catch_1024-768_nakatake日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター(株)チームボックス代表取締役 中竹 竜二


校長先生は理想の学校を、各クラス担任の先生は理想の学級をつくり上げていくため、どんなことを実践していけばよいのでしょうか。

一つの試みとして提案したいのは“言葉を創ること”。ときとして言葉は大きな力を発揮することがあるのです。

よく「明るく、楽しく、美しく」のようなフレーズが学校目標や学級目標に掲げられます。そうしたスローガンがどこまで浸透しているかは組織によってさまざまです。効果的に浸透するか否かを左右する大切なポイントになるのは、ただ言葉を掲げて発信するだけではなく、いかにインパクトや気づきを与えられるか、ということです。

掲げるスローガンはどんな言葉でも結構ですが、人間には飽きるという習性があります。ありきたりの言葉や手垢のついた表現は新鮮味に欠け、人の頭には、なかなか意味をもって深く入ってはきません。そこで、「インパクトを与える=伝え方を変える」手段として、私は“言葉を創る”ことを勧めています。

スローガンを簡単なカタカナ英語にするだけでも効果があります。例えば、誰も使っていない造語を創り出すと新鮮さを与え、頭に残りやすくなります。

私自身、スポーツチームの監督として組織をつくり上げるときには、あえて造語を創り、メンバーにも積極的に使ってもらうにしています。人はその集団でしか使っていない言い回しや自分たちにしか解釈できない言葉を共有することで一体感や忠誠心を覚えるものです。

私のチーム内では「ジャスティス!」や「チョロQ」といったユニークな言葉を合言葉のように使い、行動指針の一つにしました。試合中や練習中にメンバー同士で「ジャスティス!」と声を掛け合えば、「キツい状況の中で、もう一度力をふり絞ろう」という意思表示になるという具合です。

本来の意味とはまったく違った使い方で、自分たちだけが理解できる意味を持たせるのです。当然、他チームの人々が聞いたらまったく意味不明な言葉でしかないでしょう。だからこそ自分たちのアイデンティティが高まり、結束を固める効果をもたらしてくれることになったのです。

ぜひ皆さんも、理想のビジョンに向かって、新しい言葉を創り出し、新鮮なニュアンスでメッセージを伝えることにトライしてみてください。学校は校長先生の使う言葉によって、教室は担任の先生の使う言葉によって、その個性が、未来が、つくられていくのです。

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