働き方改革と学校システムの刷新 ―接続可能という視点から考える―(7)外部の知恵を借りて働き方改革

eye-catch_1024-768_sumida_syusei横浜市日枝小学校長 住田 昌治

これまで学校でやってきたことと同じ考え方の下では、変化を期待するのは難しいです。変えなければいけないのは、これまでの働き方に対する考え方です。

学校の中に解決の糸口を見つけようとしても、行き詰まって苦しくなります。外部の知恵を活用することも大切です。企業では先進的な働き方を考えて実践し、成果を上げているところもあります。

永田台小学校では、(株)イトーキさんのアドバイスを受けて、紙ベースのフォルダーを共有化しました。全員に配るのをやめ、1枚だけファイルに入れてロッカーに整理しました。それにより、配布物をなくして探し回るという無駄な作業から解放されます。
外部の知恵を借りるのは、直接的な働き方改革だけではありません。イトーキはオープンネットワークモデルで学際的コラボレーションを実現しています。社内だけでなく、他社と共同ワークをしながら製品づくりをしています。新しい働き方やオフィスの在り方は、学校現場でも活用できます。例えば、他校とのコラボレーションや異業種の方々との共同プロジェクトやワークショップなどが考えられます。

永田台小学校では公開授業研究に広く参加者を受け入れたことで、学校関係者だけでなく企業やNPO、大学の先生や学生なども毎回参加し、協議で意見交換する機会が多くなりました。違うジャンルの方たちの視点を得て教育を捉え直す機会があることはとても大きいです。前例や学校文化にとらわれず、変えた方がいいことは変えてもいいんだという発想が根付いたのには、そんな影響もあると思います。円形ホワイトボード『円たくん』も、これまでの枠組みや考えでは生まれなかったでしょう。そういうことが、先生方の自信になっていったのだと思います。

働き方改革に取り組んで1年、年度末のアンケートでは「多忙感は軽減されたと思いますか?」と聞きました(回答21人)。結果は、「軽減した」4人、「どちらかといえば軽減した」13人、「どちらともいえない」2人、「どちらかといえば、変わらない」1人、「変わらない」1人――でした。取り組みの成果と言ってもいいのではないでしょうか。自分の時間ができるだけでなく、精神的なゆとりや自信といった波及効果も生みました。永田台小学校で行ったように、まずは業務をA・B・Cに分類してみてはいかがでしょうか。とにかく何かに着手していただきたいと思います。