矯正教育最前線~学校との連携を模索して(3)高校教員から見た少年院での矯正教育

eye-catch_1024-768_yokoyama_fin監修 國學院大學名誉教授 横山實

私が初めて参観したのは「久里浜少年院」でした。「作文指導」「教科指導」「特別活動指導」などを知りました。教員になり、高校の生徒指導の場面で活用しています。特に「作文指導」は、どのような題で作文を書かせても、行間に生徒の真意がにじみ出ますので、生徒理解に役立ちます。

これまで、東京および近県の少年院15カ所、少年鑑別所3カ所、少年刑務所1カ所などを参観して、矯正教育の現場から、生徒指導のヒントをいただきました。私の行う生徒指導は、矯正教育や少年法の理念がベースにあります。

教え子が20年以上前に、水府学院に収容されました。気になったので面会に行きました。面会室で15分程度、教え子と話をすると、「時間です」と言われて、帰りました。

その後、気になって、再度、面会に行きました。すると、首席専門官と表示された部屋に通され、教え子と面談できました。20分過ぎても「時間です」と言われませんでした。聞くと「2度も面会に来た先生は珍しいです。必要な話を十分してください」と言われました。

教え子は定時制高校の受験を希望したため、水府学院では勉強を教えて、入試の3日前に仮退院させると言ってくださいました。ありがたいことです。

この時の首席専門官が、のちの小田原少年院長の八田次郎先生でした。「少年法研究会」で再会し、今、一緒に勉強しています。

少年院では、少年のニーズに応じた教科教育が行われているそうです。勤務校の、都立雪谷高校定時制には、中学校時代に不登校、引きこもりであった生徒がいて、必要な知識が不足しているため、教員は、目の前にいる生徒の学力に応じた授業を展開しています。

少年院でも高卒認定試験を受験して、合格する少年が増えているそうです。大事なことだと思います。

定時制高校は卒業までに4年かかります。高卒認定を取って、3年で進学した生徒がいました。

学校教育と矯正教育には重なる部分が多くあります。目的は、学校教育は教育基本法に「人格の完成を目指し」とあります。矯正教育は少年法に「少年の健全な育成を期し」とあります。共に「健全育成」が目的です。

少年院では、自己の行為を深く反省させ、二度と非行を行わない決意をさせる教育を行っていると聞きました。私は、問題行動を起こした生徒に、自己の行為を深く反省させ、二度と問題行動をしない決意をさせる指導を行っています。矯正教育から学んだことを実践しています。

(梅澤秀監・東京都立雪谷高校教諭)