カリキュラム・マネジメントとは何か?(5)子供たちの生き残り策

上越教育大学教職大学院教授 西川純

直近の就業構造基本調査によれば、日本の高校・大学を卒業して最初に就職した人の4割は非正規雇用で平均年収170万円です。その割合は毎年約1%上昇しています。

少子高齢化する日本では、非正規雇用の人たちはかなりの割合になるでしょう。そのような人たちが幸せに生きるためにはどうしたらいいでしょうか。

結婚するしかありません。夫婦合わせて340万円の年収になります。今は収入が低いから結婚できないという世の中ですが、今後は結婚しないと生きていけない時代なのです。女性の非正規雇用の平均年収は140万円で、それがずっと続きます。

共稼ぎで大変なのは子育てです。これは両親に頼る必要があります。ところが、子供たちの時代、定年は70歳になるでしょう。従って、頼りたい両親も働いています。気楽に頼れません。どうしたらいいでしょうか。夫と妻の両方の両親と一緒に、つまり6人で子育てをしなければなりません。

では、伴侶をどこで見つけたらいいでしょうか。それぞれの実家が同じ中学校区内にあることが望ましいです。つまり、義務教育は、健全な男女の出会いの場なのです。

今の日本、10年で3割の企業が倒産し、20年で半数の企業が倒産します。子供たちは70歳まで働きます。つまり、生涯に数回失業することが普通の時代になります。今後は、中高年の再就職がさらに困難になります。

マーク・グラノベターという社会学者は、失業した人が再就職するために有効な情報を何から得たのかを調べました。その結果、肉親や親友ではなく、知人からの情報が重要であることを明らかにしています。この結果は意外かもしれませんが、少し考えれば当然です。

肉親や親友の持っている情報は自分の持っている情報と重なっている部分が多いのです。つまり、再就職につながる新たな情報を持っていない可能性が低いのです。肉親や親友の数は限られていますが、知人の数ははるかに多い。多様な情報を多数得られます。就職後に得た知人を思い出してください。きっと教師ばかりだと思います。これは他の業種も同じです。つまり、会社に就職した人、就職後の知人は同じ会社の人です。しかし、会社が倒産したら、その人たちは人の世話をする余裕はありません。では、就職の世話をしてくれる知人をいつ獲得したらいいでしょうか。学校です。

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