カリキュラム・マネジメントとは何か?(9)カリキュラム・マネジメントを成功させるために

上越教育大学教職大学院教授 西川純

カリキュラム・マネジメントとは、子供と教師の一生涯の幸せを保証するために教師集団がアクティブ・ラーニングをすること。それを成功させるにはどうしたらいいでしょうか。

第一に、その理論と方法が教科横断的である必要があります。例えば、国語科教師と社会科教師が考えるアクティブ・ラーニングの理論と方法論が違っていれば主体的・協働的に学べません。せいぜいiPadのようなツールの使い方でしか通じ合えません。

第二に、効果がなければいけません。研究者が学術面と理論面から効果があるといっても、教育現場で実際に効果がなければ意味はありません。

一方で、学術面の裏付けがない「自分流の根拠」では、本人が実践できても他の人は活用できません。一部の授業名人だけができるのでは駄目なのです。

学校にはいろいろな教師がいます。例えば、現在、大量の新人教員が採用されていますが、彼らは指導経験が少ないのです。そのような教師でも実践できなければなりません。

授業名人の指導案通りに授業をしても、名人のような実践ができないのはよく知られていることです。多くの教師が実践できて、効果があるのなら、その授業は日本中に広がっているはずです。指導に関する書籍も売れているでしょう。

大型書店に行ってみてください。教科、ICT、生徒指導、特別支援教育の本のコーナーで、同じ理論と方法論の本を一つは見いだせると思います。それが「学び合い」の実践です。「学び合い」には課題づくり、言葉かけ、評価法の書籍も用意しています。ウェブのアマゾンで西川純と検索してみてください。

「学び合い」には、合同「学び合い」という授業方法があります。複数の教師が協働しながらアクティブ・ラーニングを実践するのです。いきなりは不安だと思います。まず、週1回の実践から始めてはいかがでしょうか。

詳しくは「今すぐ出来る! 全校『学び合い』で実現するカリキュラム・マネジメント」(明治図書出版)、「週イチでできる!アクティブ・ラーニングの始め方」(東洋館出版社)、「『学び合い』を成功させる教師の言葉かけ」(東洋館出版社)、「みんなで取り組む『学び合い』入門」(明治図書出版)をご覧ください。