横浜国立大学教育学部博士・高野陽介
連載では、施設・設備面、授業内容・成績評価、日常的な介助者、進路指導などのさまざまな観点から、肢体不自由の生徒が高校生活を送る上での改善点を指摘してきた。これらを包括する重要な課題に、当事者と学校関係者による「障害理解」の必要性が挙げられる。
高校に進学した肢体不自由の生徒とその保護者の110世帯に質問紙調査をした。肢体不自由の生徒は「できることとできないことがあることをクラスメートに理解してほしい」「障害に対する知識や支援の仕方を学んでほしい」といった意見を多く述べている。友人・対人関係で問題や悩みを抱える要因の一つに、他生徒の障害への理解不足が大きいと考えている。
保護者が求める障害への理解の形もさまざまだ。……
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