イエナプラン ―インクルーシブな学びの実現―(4)子どものバイオリズム

日本イエナプラン教育協会特別顧問 リヒテルズ 直子

イエナプラン創始者のペーターセンは、教員や学校の都合で「科目」に分けた時間割を組むことに強く反対した。そのため、イエナプラン校の時間割は科目ごとではなく、四つの基本活動がリズミックに交代するよう作られている。

四つの基本活動とは、①対話②仕事③遊び④催し――である。活動の詳細は、次回以降、4回にわたって紹介する。

「対話」は、グループリーダー(担任教員)とグループの子どもたち全員が円座になって行うサークル対話、少人数の子ども同士の対話、グループリーダー(教員)と子どもの対話が含まれる。

「仕事」は学習のことだ。子どもたちにとって、学校の仕事は「学ぶ」ことであり、学習には子ども自身が当事者として責任を持って取り組むとの考えに基づいている。

四つの基本活動を柔軟に組み合わせる

「遊び」はイエナプラン校では、他の三つの活動と同じように大切な活動と見なされ、日課の中に重要な要素として含まれている。子どもたちの社会性や情緒は、遊びを通して発達する。遊びはグループの連帯感を強め、気分転換と安心感を生み出す。

「催し」は、オランダ語のViering(フィーリン)という語に当たる。祝い事だけでなく、悲しみや苦しみを共に分かち合うことも含まれる。子どもたちはクラスメートやグループリーダーの誕生日、学習発表会、年間行事などを自ら企画して実施する。

毎日の日課はサークル対話に始まり、サークル対話に終わる。授業の合間にサークル対話や遊びが頻繁に取り入れられる。子どもたちの脳がまだ疲れていない午前中に、自立学習を中心にした仕事の時間が設けられる。昼食後の午後の時間は、主に体を動かしたり協働で進めたりするグループの仕事が行われる。子どもたちのバイオリズムに合わせた日課の流れだ。

子どもたちに集中と弛緩(しかん)のリズムがあるように、グループにもよく集中できるときとざわつくときがある。学校での出来事や前日の活動などが、グループの雰囲気に影響することもある。

イエナプラン校では、子どもやグループのその日の雰囲気に合わせ、子どもたちがよく集中できているときは、時間になっても活動をやめず、少し時間を延長する余裕を持っている。なんらかの理由でうまく集中できていなかったり、学習効果が上がっていなかったりしたときは、早めに授業を終えて、気分転換の時間を取り入れることもある。

四つの基本活動は大人の生活にとっても重要なものだ。どれか一つが欠けると人間らしい生活ができなくなる。イエナプラン校は、知識の伝達にとどまらず、バランスの取れた生活を送れる人間に、子どもたちを育てようとしている。

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