高校ALのタネ ― アクティブな学びを育てる学校経営論(8) 日本語4技能の育成

茨城県立並木中等教育学校校長・中島博司

「フォースと共にあらんことを」――。スターウォーズで有名なせりふである。私は2018年を「高校ALフォースステージ フォースと共にあらんことを」と名付けた。

同年3月、国語の「TO学習」の取材に来たFindアクティブラーナーの永井充社長から、「授業後にインタビューをした生徒たちが、論理的に簡潔に話すので驚いた」と言われた。中には、「なぜなら」という接続詞を使って話した生徒もいたという。「書く力」を付けるために考案した「R80」が、実は「話す力」の育成にもつながっていたのである。

「R80」をデザインした当初から「論理力」の育成を目標にした。「論理力」とは、「相手の主張の筋道を読み解き、自分の考えを整理して伝える力」である。生徒たちは授業中の振り返りで「R80」を書くことによって、自分の考えを整理して伝える力が、自然に身に付いたようである。

国語のビブリオバトル

大学受験を目指す高校3年生は、20年度から「英語の4技能」を測定する民間試験を受けることになる。4技能とは「読むこと」「聞くこと」「話すこと」「書くこと」だ。グローバル時代を生きるため「英語の4技能」は確かに大切なスキルである。しかし、「日本語の4技能」はどうだろうか。

ベストセラーになった「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」(東洋経済新報社刊)の中で、国立情報学研究所の新井紀子教授は、読解力がない子供が多いことに警鐘を鳴らしている。

私は、18年3月から「日本語の4技能」という言葉を使い、生徒にも全校集会で「全ての教科で『日本語の4技能』を意識して授業を受けてください。日常生活でも、正しい日本語で滑舌よく語尾まではっきり話すように心掛けてください」と伝えた。

「日本語の4技能」とは、日本語を、読む、聞く、話す、書く力である。特に、高校は「話す力」についてあまり教えていないのではないだろうか。本校は、「CSトレーニング」を実施し、発声、滑舌、姿勢、表情、身ぶり手ぶりなどを放送同好会顧問や外部講師から教えてもらっている。

CSとは、Communication Skillのことである。それが学校設定科目「理数探究」の個人プレゼンなどでも役立っている。

ALの目的は、「アクティブラーナー(能動的学習者)」の育成である。本校のALの具体的な目標には、「論理力」の育成と「日本語の4技能」の育成を掲げている。これは、国語だけでなく、全ての教科の取り組みとしている。

特にALでは、従来の授業に比べて生徒の話す場面が多くなるので、実社会でも非常に大切な「話す力」も養うことができるのである。

次回は、18年から私が提唱している「AAL(アート・アクティブ・ラーニング)」について紹介したい。