ダークペダゴジー ― 教師をむしばむ負の指導法(11)アンチペダゴジーの試み

東京電機大学助教 山本 宏樹


 ダークペダゴジーの対策の一つに挙げられるのが、アンチペダゴジー(反教育)である。連載第10回で示したホワイトペダゴジーは、教育による解決をあくまでも目指す。それに対して、アンチペダゴジーは、教育という他者介入の営みに伴う根源的な暴力性を踏まえ、教育以外の方法で代替しようとする取り組みだ。

 「ブラック校則をなくそう! プロジェクト」や10段ピラミッドの禁止運動、ブラック部活動の対策プロジェクトなど、近年活性化してきた活動の中には、アンチペダゴジーの志向性が多分に含まれている。

 教師が持つ「黒髪直毛が生徒らしい髪型だ」「危険な技に挑戦し、けがをしても得るものの方が大きい」「試合に勝てなければ部活をしている意味がない」といった価値観が変われば、その分「指導すべき問題」は消失する。……

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