古くて新しいPTA問題 これからの保護者と教師の関係(7)教師も声を上げよう

ジャーナリスト 大塚 玲子

学校の教職員も保護者と同様、強制的にPTAに自動加入させられていることは珍しくない。教師のみならず事務職員、管理栄養士、給食のスタッフまでPTAに会費を払っているケースも多いが、保護者たちにはあまり知られていない。教師も以前は「そういう(払わねばならない)ものだろう」と思っていたようだが、PTAが任意加入団体だと知られるようになった昨今は、「教職員からの会費の強制徴収はおかしい」という一部の声を聞くようにもなった。

これにはもっと声を上げるべきだ。そもそも保護者も教職員も、加入意思の確認なしに会費を徴収されていることが異常かつ違法だ。会費の用途を考えると、たとえ教師が本人の意思で払うにしてもおかしい気がする。

例えば学校の備品購入。東京など一部の自治体を除いて、全国的にはPTA会費で体育館のパイプ椅子やスリッパ、緞帳(どんちょう)を購入するケースがままある。地方財政法に違反しかねない行為であり、本来は公費で賄うべきものだ。

保護者が本来の意味で、つまり強制ではなく、自らの意思で寄付するのならばまだ分かる。ただ教職員にしてみれば「職場の備品を買うための寄付」になるわけで、かなりヘンだと言えやしないか。会社勤めの人が「会社の来客用スリッパを買うから寄付してくれ」と求められるようなものだ。

PTA会費は会議の茶菓子代、フラワーアレンジメントなど講習会の講師謝礼にもよく使われる。これも教職員が納得できなくて当然だ。そもそもこうした集まりの多くは平日の日中に行われ、最初から専業主婦の保護者の参加しか想定していない。そんな用途に進んで会費を払おうと思う教職員がいるとすれば、よほど奇特というしかない。

一番どうかと思うのは部活動の費用だ。中学と高校では備品購入に加え、強い部がある場合は全国大会の遠征費などによくPTA会費を充てている。これらも教職員が払うのはおかしいだろう。ただでさえ部活動に無償で労働力を提供しているのに、その上お金まで払うのは人が良すぎる。

教師たちがPTAへの強制加入と会費徴収の現状をもし「おかしい」と感じるのであれば、自校のPTAにぜひ、その声を届けるべきだ。教師も保護者も自分の意思でPTAに入り、会費を払うシステムに変えるよう主張する必要がある。

ちゃんと言わなければ保護者たちも気付かない。「先生たちはPTAに感謝しているんだから、会費を払うのは当たり前」と無邪気に信じたままだ。

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