寺脇研の平成の教育30年史(2)学校中心主義からの脱却


星槎大学客員教授 寺脇 研





1987年に出された臨教審答申は、一言で言えば「画一主義と学校中心主義からの脱却」を目指したものだった。同時に、行政に対して、変化に柔軟に対応することを要請するものでもあった。

すなわち、「個性重視の原則」では、画一性、硬直性、閉鎖性を打破して、個人の尊厳の重視、自由・規律の併存といった原則の確立を求めている。「生涯学習体系への移行」では、形式的な学歴に偏った人間評価など、学校教育の中で自己完結する考え方から脱却し、これからの学習は学校教育の基盤の上に各人の責任において自由に選択し、生涯を通じて行われるべきものだとしている。「変化への対応」では、国際化、情報化、科学技術の高度化、少子高齢化などへの対応が必要だと指摘している。

そもそも臨教審は、21世紀への展望を前提に議論していた。……

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