クオリティ・スクールを目指す(147) 特別活動は充実できるか

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教育創造研究センター所長 髙階玲治

年度当初の実践計画化を効率的に

2018年度のA小学校の学校評価を見て驚いたことがある。特別活動の実施状況について、「よくない+かなりよくない」が7割を超える数値だったからである。「特別の教科 道徳」「外国語の導入」「総合的な学習」に比べても低かった。最もよくなかったのは「プログラミング学習」であるが、特別活動は「ICT教育」と同じ程度に低調であった。

実は、ある地域での校長などの集まりでも同様の傾向がみられたのである。「道徳」「外国語」「ICT教育」「プログラミング教育」は小学校にとって新たな教科や取り組みである。それらに比べれば特別活動は長年学校で大切に実践されてきた。

また、『初等教育資料』の1月号で特別活動を特集しているが、その中で教科の指導に偏りがちな傾向に対して、「非認知能力」に関わる教育などを含めて、子供の成長に極めて意義のある活動であることが積極的に述べられている。

だが、新学習指導要領で一部キャリア教育などの導入があったとしても、基本の構造は変わらないはずなのに、特別活動は実践が「よくない」とされるのはなぜなのか。

ただ、これまでも特別活動は大きな課題を抱えていたことは確かである。私共が学会で調査した結果でも、「各学校の特別活動は十分行われていますか」の問いに「賛成+やや賛成」は35.0%であった(2014年)。

その要因は、①あれもこれもと内容が多すぎる②時間が足りない③教科の学力重視で、軽視される――が主であった。さらに、学級活動、学校行事、クラブ活動、児童・生徒会などの質的に異なる指導内容が相互に重なり合っているという問題がある。確かに、学級活動や学校行事の指導などは学級経営と深く関連していて、学校生活全体を活気のあるものにしていることは確かである。

それだけに特別活動を充実する手だてを十分確立する必要がある。それは年度当初の特別活動の全体計画の在り方に鍵があるのではないか。学校行事が同じ時期に重なったり、年度途中で新たな活動が急に要請されたりしないためのスケジュール管理の徹底である。

また、学校行事などは時間消費型で無駄が生じやすい。重点化し、簡素でも充実した内容を考えたい。教師の協働が発揮しやすい活動でもあって指導体制を強固にしたい。

学校の働き方改革が示すように、教師の準備時間は縮減する。地域の助っ人と協働することにも意義がある。特別活動は、その多彩さに意義があって、そこで体験した多様な活動は子供の将来に思い出として深く刻まれることが多い。

仲間づくりにも大いに役立つことが多い。それだけに教師は、特別活動の意義について十分認識し、充実させたいのである。