働き方改革を巡る視座『教育学者としての問い』(6)教職「特殊性」論批判


学校の働き方を考える教育学者の会


 公立学校の教員について、実質上の「残業代ゼロ」を定めた給特法は、その根拠を教師という職務の「特殊性」に求めている。

 この特殊性には、大きく二つの意味がある。一つは「勤務態様」の特殊性だ。教師は校外学習や家庭訪問などで学校外にも出向くために勤務実態の把握が困難であること、また夏休みが存在することなどがその理由とされる。だが今日、教師の勤務態様が、給特法が制定された1971年当時から大きく変化している点を鑑みれば、この特殊性論がもはや成り立たないのは自明である。

 もう一つの、そしてより本質的な意味は、子供たちの「人格の完成」を目指す教師の仕事は、他の仕事とは異なる崇高で特殊なものという点である。……

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