
東京学芸大学教職大学院准教授 渡辺 貴裕
リフレクションというのは、既定のチェックリストに基づいた「できた/できていない」の判定などではなく、見え方の転換をもたらすような、ハッとする気付きを含むものでなければならないというのが前回までの話でした。
それでは、こうしたリフレクションはどのようにして生じるものなのでしょうか。
オランダの教育学者コルトハーヘンは、リフレクションが進むプロセスを、「行為」「行為の振り返り」「本質的な諸相への気づき」「行為の選択肢の拡大」「試み」の五つの局面からなるサイクルとして捉え、各局面の頭文字をとって「ALACTモデル」と名付けました。……
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