論理的思考を鍛えるアカデミックライティング(10)鍛える


文部科学省 教科書調査官 渡辺 哲司


 最終回のテーマは、連載タイトルの中で唯一まだ説明されずに残っていた語、「鍛える」です。ここでいう「鍛える」とは、ある動作や行為を未来においてよりうまく、力強く遂行するために、現時点で訓練を積むこと。その訓練の有効性(訓練によってうまく、力強くなるかどうか)について、アカデミックライティングには一片の疑いもありません。

 私が「鍛える」の語に込めた主張は、要するに、アカデミックライティングの技術を生徒たちが知識として学ぶだけでなく、実行できる程度に習得するまでしっかり訓練しよう――ということです。現状では訓練の不足が目立ちます。

 その訓練をする場所の第一は、やはり学校でしょう。……

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