【校長としての心構え(31)】人材育成の大切さ③

元東京都立西高等学校長 石井 杉生
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校長としての心構え
過失責任論
「失敗を責めない文化」を創る上で、失敗やミスをどのように管理するかが、管理職としてとても大切なことだと思う。事故が起こったとき、誰がどのようなミスをしたのか追及することは多い。そして、ミスをした人を見つけ出し、その人に責任を負わせることによって、事件が解決したかのように錯覚することがある。

そうして過失者に責任を取らせる考え方を「過失責任論」と言うが、この理論が支配している組織の中から冒険やチャレンジは生まれない。むしろ、「人間はミスをするもの」という前提に立ち、仮にミスをしても大きな事故や事件にならないようにするシステム(これを「フェイルセーフ」という)を作ることが大切である。学校内にこの意識があるかないかの差はとても大きい。

校長時代、マスコミに取り上げられるような事故が校内で起きた。……

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